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自分は、アセットアロケーションの結果、一度定めた基本ポートフォリオを一切変更しないというやり方ではなく、定期的にポートフォリオを検証し、適宜、アセットミックス(資産配分)を変更します。もちろん、変更しない場合もあります。

大まかな原則としては、景気低迷期~回復期には株式の割合を高め、好況期~過熱期には債券の割合を高めることにしています。

しかし、全く何のルールもない訳ではなく、いくつかの決まりごとを作っています。

■アセットアロケーションのルール

①原則として、キャッシュを10%~20%維持。(2008年10月のような暴落相場で買い増す資金を保持するため)

②原則として、外貨建て資産は、全体の60%以下(歴史的円高相場の際は、例外)

株式は、70%以下(リスクコントロールの観点から)

日本株式と外国株式の比率は、50:50~30:70程度

先進国(日本含む)と新興国の割合は、70:30~85:15程度

⑥いわゆるリバランスは有意義。株価暴落時の株式購入、株価高騰時の株式売却、過度の円安時の外貨売却を行う。

⑦J-REITは、5%以下。海外REITを含めたREIT全体で10%以下。

⑧コモディティへは投資しない

以下、順に述べます。

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①株式市場は一本調子で上昇するわけではなく、時に暴落もあります。

そのような場合で、ただ株価の下落(資産の目減り)を呆然と見るしかないか、それとも積極果敢に安値で購入することができるかは、天と地の差になります。

短期筋の過去の価格変化(トレンド)に追随して順張りする行動によって、「売りが売りを呼び、買いが買いを呼ぶ」ケースが多々あり、市場は時として行き過ぎる局面があります。

「ウォール街のランダムウォーカー」の中で、効率化市場仮説の大御所であるバートン・マルキール教授も、「どんなバブルでも、やがて市場は自らを正す」と言っています。

上にも下にも「行き過ぎた株価」は本来の適正価値にいずれ戻ると考え、割安局面と判断した場合は積極的に買い増していきたいと思います。

キャッシュを10~20%維持しておくと、相場が行き過ぎても、買い下がれる余裕が生まれ、強力なリスクマネジメントになると思われ、採用しています。

例外は、暴落時に株式を買い増したときです。この際は、一時的にキャッシュが10%を割ることがあるでしょう。

②為替リスクが過大になるのを防ぐため、外貨建て資産は全体の60%以下にすることとしています。60%という数字に深い意味はありませんが、要はおよそ3分の2未満というイメージ。効率的フロンティアに比較的近いポートフォリオは、外貨建て資産が60%以下が多いです。

将来必要になるお金が円であれば、円建ての資産が40~50%程度はあるのがいいでしょう。

例外としては、購買力平価と、インフレ率を調整した実質的な為替相場の水準に照らして、非常に割安(円高)に振れた場合です。

この場合は、歴史的な円高の水準となっているケースのため、為替リスクを過大にとってでもリターンを追及する場面として、例外としています。現時点では、そのラインは、ドル円75円、ユーロ円93円です。

③いくら景気低迷期に株式が割安な状況があっても、世界経済が混乱し、株価が中長期的に右肩下がりになってしまう可能性はゼロではなく、株式の購入に一定のラインを設けるのは、リスクコントロール上必要。

したがって、株式は、70%以下に留めることにしています。これには例外はありません。

GPIFやKKRの期待リターン、リスク、相関係数などを考慮したデータからは、国内株式と外国株式は5:5~3:7程度の割合だと、リスクとリターンが安定 します。

日本の時価総額やGDPは世界の10%程度ですが、日本株と外国株の比率を10%:90%とすると、為替に振り回されてしまうため、為替ヘッジが必要となるかと思われます。

世界に分散投資すると、通貨も分散されるため、FXで細かく外貨売りを行うのは、骨が折れる作業で、現実的ではありませんし、多額の資金が必要になります。

日本は人口減少が進み、経済成長が見込めないので、日本株式に投資してもリターンは見込めないのでは?という考えもあるかと思いますが、個人的にはそうではないと思います。

以下、山崎元氏のコラム から引用。

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日本は人口の減少過程に入っている。しかも、中国をはじめとする新興国の追い上げが急で、新興国との経済成長率格差は大きい。こんな低成長の国で株式投資をしても、儲かるはずがないではないかというものだ。

 しかし、経済が低成長であることと、その国の企業の株式に投資した場合の収益率が低いこととは、同一ではない。株価は、おおまかにいって将来の利益の割引現在価値だ。将来の利益成長が高いと予想されていれば、現在の株価も高くなる。予想が正しければ、投資家が使う割引率が投資収益率として実現するはずだ。

 低成長なら低成長なりの株価が形成されるはずだし、その場合の投資収益率は必ずしも低いと言えぬ。楽しい想像ではないが、日本の株式が現在あまりに低評価なら、日本経済がそれほど成長せずとも、高成長国の株式に投資するよりも将来の投資収益率が高くなる可能性は大いにある。

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以下、山崎元のマネー経済の歩き方 から引用。

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長期の株式投資でそれなりの高いリターンを上げるためには、投資対象(国・市場あるいは企業)が成長しなければならない、という考え方は正しいか?

 そうでもない。将来のリターンは、投資する株価によるし、投資家の期待成長率と将来の成長率のギャップによる。理論的には、株価=1株利益÷(要求利回り-利益成長率)だ。投資家の要求利回りが同じなら、成長率は高くても低くても、株価はそれなりに形成され、予測が正しいなら両者の投資利回りは同じだ。日本経済は低成長だから、日本株はもうダメだと悲観的なヒステリーを起こす人がいるが、考え直すほうがいい。

------ 完全に同感です。要するに、市場が想定している予想成長率以上に、利益の成長があれば、株価は上昇します。

したがって、日本の低成長・マイナス成長が確実だとしても、日本企業の利益が、市場の予想を上回れば、株価は上昇するので、日本株で収益を上げるチャンスはあります。

⑤新興国株式のボラティリティは先進国より高く、ハイリスク・ハイリターン。大きなリターンを期待できそうなので、手を広げたくなる衝動に駆られますが、新興国:先進国(日本含む)=30:70~15:85程度に抑えた方が無難かと思います。

新興国は先進国市場との相関性が高い。また、現時点では、先進国と比べるとマーケットに厚みがないため、流動性の側面では劣り、上昇・下落が行き過ぎる側面があり、ボラティリティが高いです。

(関連エントリー)

新興国株式は今後も上昇するのか

⑥リバランスとは、価格変動により変化した資産配分の比率を調整することです。アセットクラス(国内株式、外国株式、国内債券、外国債券など)の保有割合に一定の基準を設けて、その基準を超過するまで割合が増えた資産を減らし、割合が減った資産を増やすように売買する手法。

例えば、アセット・アロケーションを「国内株20%、海外株30%、国内債券40%、外国債券10%」としているケースで、海外株式が高騰し、「国内株18%、海外株40%、国内債券34%、外国債券8%」になったとします。

この場合は、(1)海外株を売却して他のアセットクラスを購入するか、(2)海外株の購入はストップし、他のアセットクラスを買い増すことによりリバランスします。

株式が割高な状況と、株価が高騰している状況は一致しているケースは多いと思われ、逆に割安な状況と株価が低迷している状況は一致しているケースが多いと思われます。

リバランスをすると、株価が高騰(≒割高)している局面で株式を売却(購入を控える)ことになり、株価が低迷(≒割安)な局面で株式を購入(売却を控える)ことになるため、基本的にはパフォーマンスが上がるケースが多いと思われます。

ただ、特定のアセットクラスの価格が上昇し続ける場合など、リバランスしない方がいいケースも勿論あります。

リバランスのやり方は、主に以下3つがあると思います。

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(1)一定の期間毎にリバランス。例えば、1年毎

(2)資産配分が、一定の割合崩れたらリバランス。例えば、自分が決めたアセット・アロケーションから±5%乖離したらリバランス

(3)1と2を組み合わせる方法。例えば、1年に1回リバランスし、且つアセットアロケーションから±5%乖離したらリバランス

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過去のデータによると、リバランスをしない場合とした場合では、リバランスを行った場合の方がパフォーマンスがよくなっています。

また、リバランスを行うことは、通常なかなか実施できない、株価高騰時の株式売却と株価下落時の株式購入を自動的に行うことになり、有意義だと思います。

リバランスのルールを守り、2006~2007年に株式を売却&債券を購入したため、今回の暴落時も傷が浅かった機関投資家もいます。

許容乖離幅については、多くの年金基金が±5%程度に設定しており、自分もそれを採用しています。

GPIFのように特定のアセットクラスが高い割合の場合は、それより高く設定されているケースも見受けられます。GPIFの場合は国内債券が67%ですが、国内債券の許容乖離幅は±8% に設定されています。

リバランスについて、三菱UFJ信託銀行のレポートを見かけました。

リバランス戦略の効果について~政策アセットミックスのリスク管理~

⑦J-RETIの割合は5%以下とします。理由はこちら 。また、過去のデータやREITの仕組みから、REITよりは株式の方が長期的リターンは高いと思われますので、REITは、分散投資の観点からアセットミックスに組み入れるに留めます。したがって、海外REITも含めて全体の10%以下とします。

現時点では、J-REITの平均予想利回り6%以上の場合は割安と判断 し、購入する方針です。

⑧コモディティへの投資は、見送ります。理由はこちらこちら

アセットアロケーションについては以上です。

次は、具体的な購入対象について、まとめたいと思います。

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    2009.06.09 Tue l 資産運用の考え方 l コメント (2) トラックバック (0) l top
    コメント
    1. 無題

    不思議なんですが、今回の大暴落時、金があるのに買い逃した人は、何を恐れていたのでしょうか?今回の株式投資は年利率10%以上の貯金と思っていました。
    2009.06.28 Sun l くま. URL l 編集
    2. Re:無題

    >くまさん
    リスクを背負わなければ、リターンはありませんよね。

    トヨタがPBR1倍を割れる事態はそうはないと思いますし、オリックス、SBIなどのメガ以外の金融銘柄はかなり美味しい水準でした。
    2009.06.30 Tue l まつのすけ. URL l 編集
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