TOP > 資産運用の考え方 > ご覧のページ

wall_money.jpg

キプロスの財産税・貯蓄税で財産没収

財政危機に陥っているキプロスで、金融支援の条件として貯蓄税が導入されました。ATM・ネット銀行が凍結されて、10万ユーロ以上の個人・企業は約10%、それ未満は約7%の没収がされるようです。日本では第二次世界大戦後にあった財産税発動です。

スポンサーリンク

日本とキプロスの相違点

こういうニュースを目にすると、日本の将来に想いを寄せざるを得ないのが日本の債務状況です。当面は問題ありませんが、2020年代ということになると、不透明性が増加します。

キプロスの特殊事情としては、ユーロ導入国であり、ユーロ建ての債務は実質的に外貨建て債務と似た性質がある点です。

他方、日本は自国通貨建て債務が中心であるため、インフレを起こすことによって債務を帳消しにすることが可能です。これがキプロスとは異なる点です。

日本の債務問題はインフレで解決するしかないステージか

リフレ政策や強力な金融緩和による国債買い入れは、真っ向な手段での財政再建を断念し、一か八かのインフレ調整による債務帳消しを狙ったものと捉えることも可能です。

インフレを加速させずに2~3%程度のマイルドインフレで落ち着かせて、かつ金融緩和による人為的低金利で国の債務をファイナンスする金融抑圧が奏功せば、徐々に時間をかけてソフトランディングすることが可能です。

もしインフレが加速してしまったとしたら、ゲームオーバーだと思います。「インフレが加速したら金融引締めすればいい」という意見は多いです。

しかし、日本の場合、債務残高がGDP比で250%近い巨額であり、短期国債での調達比率が高く、満期負債(借換債)の名目GDP比が50%を超えています。

いったん市場金利が上昇局面に入った場合、日本では欧州の重債務国とは比較にならないペースで利払い費が急増してしまうため、金利上昇が始まれば、財政危機を引き起こすリスクが高く、税収が増えても追いつきません。

したがって、インフレが加速したとしても、金利上昇に直結する金融引締めを行うことは至難の業となります。インフレ放置・容認による債務棒引きとなるでしょう。

政府の立場からすると、インフレ誘導を図り、うまくマイルドインフレで収まればメデタシメデタシであり、仮にインフレが発散したとしたら、インフレで債務棒引きで再スタートということになります。

スポンサーリンク


日本の債務危機時にも財産税の導入があり得るか

個人の資産運用として重要なのは、インフレ拡散に対する安全保障の確立(資産防衛)です。海外移住はここでは論じずに、日本国内で居住し続けることを前提にします。

ほぼ確実に円安になることに鑑みると、外貨建て資産を持っておけばよいという話になります。しかし、怖いのは、今回のキプロスで導入されたような財産税や、外国為替益税やキャピタルゲイン税が導入されることです。

多くの人は円建て資産が中心であり、それらが紙くずになった絶望に打ちひしがれています。また、国による財政支出に依存している国民は、満足に食べられなくなってしまい、ギリシャのデモ隊と同様になる可能性が高いと思います。

こういう時にどうなるかというと、「国がこれだけ大変な状況下で、こそこそ外貨や貴金属で儲けている輩は許せない、そういう輩の財産を没収しろ」という風潮が広まることが懸念されます。

かつてハイパーインフレに陥ったドイツやオーストリアでは、デモが吹き荒れて「政府に対して国内の全ての外貨とゴールドを国が取り上げるべき」とデモ隊は要求しました。

社会全体がそのような風潮となり、財産税が導入されることもありそうです。また、どこかの時点でインフレ抑制を図る必要が出てくるでしょう。


日本の財政危機時は米国等からの支援と引換えに構造改革へ

財政危機に陥った場合、社会情勢は騒乱することが予想され、正常な経済活動を取り戻すために、どこかでインフレ抑制が必要になります。

米国やIMFなどから形だけでも支援がなされ、それと引き換えに抜本的な構造改革となるでしょう。方向性は主に3つでしょうか。財産税・デノミもあり得ると思います。

1.歳出削減
公務員・議員の削減、年金の支給開始年齢の引上げ・医療費削減・各種社会保障の物価連動制の凍結など社会保障費用のカット、国防費の削減、公共事業の削減などか。

2.増税
消費税の引き上げ、財産税の導入・各種資産税の強化、たばこ税増税などです。場合によっては、預金封鎖と新円の発行などもあるかもしれません。新円への切り替えはデノミです。かつての日本の財政破綻やロシアの財政破綻でありました。今後、デノミが話題に上がることがあるかもしれません。財産税を意味しますね。

3.規制緩和
国有企業の民営化、国有資産の売却、行政手続きの簡素化、雇用制度の見直し(解雇規制・最低賃金などの見直し)、各種規制緩和です。


メインの対策は外貨建て資産と長期固定金利のローン

本当に財政危機に陥った場合にどうなるかは未知数です。日本に居住しつつ国外の銀行などに資産を移していたとしても、非常時は国内外の資金移動が凍結される可能性もあるでしょう。

うまくマイルドインフレ・低金利でソフトランディングしたり、デフレ均衡が続く可能性もあるため、過度に心配する必要はないでしょう。完全に逃れるには海外移住しかありませんが、移住先が財政破綻する可能性もゼロではありません。

どうなるかわからない未来を思い悩んでも仕方がないので、今を楽しもうと思います。資産の一部を外貨建て資産にしたり、住宅ローン等の借金は長期固定金利にしておくことで、一般庶民としては対策は十分だと思います。

スポンサーリンク

Google+で売買報告や限定投稿を配信しています!


関連記事

    2013.03.18 Mon l 資産運用の考え方 l コメント (5) トラックバック (0) l top
    トラックバック
    トラックバック URL
    http://thegoalnext.blog.fc2.com/tb.php/864-fa333676
    この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)