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ライフネット生命・岩瀬氏の事実誤認

ライフネット生命保険株式会社代表取締役副社長、岩瀬大輔がニュース系Webサイトで公的年金に関してコメントしていました。

「公的年金は世代間や世代内で所得の再配分を行い、他の財源も導入して一定額の給付を保証しています。ですので、非常に魅力的な商品なので、制度を否定したり、利用を拒むのは望ましくはないでしょう。現在の高齢者世帯の収入の7割は年金です。これを未払いでもらえないとなると、自分が高齢になった時に困るのは明らかです。」(Business Journalから引用)

これは誤っていると思います。

はっきり言ってしまうと、国民年金保険料を払うより、支払わずに生活保護を受給する方が経済的にはお得なわけです。40年間、年金保険料を支払って満額の国民年金を受給するよりも、生活保護の方が金額がはるかに大きいという現実があります。


国民年金の未納者約40%・国民健康保険の未納者約12%

日本人はそんなに馬鹿ではありません。自分に有利な制度であれば、利用します。何だかんだ言って、日本の教育水準は世界的には高い方です。識字率は100%近く、コンビニの複雑なオペレーションを難なくこなすだけの力は、ほとんどの国民にあります。

国民年金保険料の未納者は約40%なのに対して、国民健康保険料の未納者(2009年度)は約12%に過ぎません。この数字がすべてを物語っています。数十年間、真面目に年金保険料を払った末にもらえる年金よりも、生活保護の方が圧倒的に金額が大きいので、それも仕方ないでしょう。

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国民年金未納者増加は財政に悪影響・厚生年金にしわ寄せ

「国民年金保険料を支払っていない人は、将来年金をもらえずに損をするから問題ない」旨の言説もたまに目にします。

これも大いなる誤りであり、国民年金保険料を支払っていない人は、老後は大挙として生活保護を受給する可能性が高いため、損をしません。むしろ得をします。

日本の財政にも悪影響です。また、国民年金の未納者が増えると、その負担は厚生年金にしわ寄せされる仕組みになっています。


正直者が馬鹿を見る社会保障制度

平成23年度の国民年金保険料の納付率は58.6%となり、過去最低記録を更新しています。40%以上の人が国民年金保険料を支払っていないという状況です。

一定の所得がなく、老後の必要資金を十分に確保できない層にとっては、今の消費を犠牲にして年金保険料を支払うインセンティブは出ません。どうせ困ったら生活保護を受給できるので、支払う年金保険料はすべて無意味になるからです。

岩瀬氏は、「生身の行政官の社会に対する熱い思いを語ることが、年金制度への共感と信頼性回復につながるのではないでしょうか?」と言っていますが、そうしたところで、年金保険料を支払っていないような層が支払うことは99.9%ないと思います。

「正直者が馬鹿を見る」、「モラルハザードを起こした者が得をする」の社会保障制度を変えない限りは、年金保険料の納付率を上げることは極めて難しいと言わざるを得ません。

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    2012.10.21 Sun l 経済・社会・金融動向 l コメント (0) トラックバック (0) l top
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