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「増税しないと日本がギリシャ化する」のではなく、「増税するために日本政府がギリシャ化している」・・・

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■消費税アップが現実のものとなりそうです。日本の財政状況がよくないのは自明の理であり、財政健全化が必要なのは当然です。財政健全化のためには、歳入アップ(増税)か、歳出カット(合理化・業務の民間委譲)や資産売却などが必要でしょう。

資本主義社会の一般常識では、採算が悪化しており且つ借金が多くて財務が悪化しているしている企業に対しては、投資ファンドや銀行やコンサルタントは、コストカットや不採算部門の売却などを薦めると思います。

収入アップのために値上げしろと言うケースは少ないです。不確かな収入増よりも、確実なコストカットを行うわけです。つまり、財務健全化のメイン・プロセスは、支出カットと資産売却です。

経営危機で今話題になっているルネサスの例では、主要株主3社とMUFJ・みずほ・三井住友信託などから支援を受けるようですが、同時に従業員の約3割に当たる1万2000人超の人員削減と、国内生産拠点の半減を柱とする大規模なリストラに着手するそうです。

一度破綻したJALのケースでは、不採算路線からの撤退、人員削減・年金などの支出カットが行われました。

ルネサスやJALの例を見れば自明の理であるように、資金繰りが厳しくなった組織がまず何をやるかというと、不採算部門の閉鎖とコストカットなわけです。間違っても値上げではありません。

これと同じで、財務が悪化した政府が真っ先に行わなければならないのは、業務の合理化(コストカット)と不採算部門からの撤退(一部業務の民間委譲)です。

今の路線は、歳出抑制は完全無視で完膚なきまでに増税一直線であり、資本主義の常識に完全に反しています。

夕張市が破綻した際は、徹底的な歳出カットが行われました。JALも徹底的なリストラが求められました。偉大なる中央官庁様は、自分たちが金を出す場合は徹底的なリストラを求めるくせに、自分たちが金をもらう場合は、歳出カットには目を向けないようです。

また、収入増の面でも、まずやるべきは本来とれるはずなのに取れていないお金を捕捉する事です。民間企業で言うと、きっちりと回収できてなかった売掛金をしっかりと回収するための合理化です。

クロヨン(9・6・4)やトーゴーサン(10・5・3)と言われる所得税補足の格差、社会保険料の徴収漏れ、インボイスの未導入による消費税の徴収漏れなどをなくすのが先決です。

バケツに穴が開いている徴収体制や歳出構造にメスを入れない限りは、結局、「イタリアの増税が裏目に、付加価値税収減少-緊縮策強化で」と同じことになってしまうのではないでしょうか。


■そもそも論として、国民の債務者の立場である日本政府は、債権者である国民に対して、以下のようなスタンスで物事を進める必要があると思います。

「財務状況の悪化によって、債権者である国民の皆様に、当方が借金を踏み倒すのではないかとご心配をおかけしており、真に申し訳ありません。国債は皆様のおかげで順調に消化されており、当面はご迷惑をおかけすることはありません。

債務者である当方は、財務健全化のために真剣にコストカットに取り組みます。また、一部の業務については、民間委譲も検討します。また、これまでは簿外に飛ばしていた資産(特別会計の資産)についても、債権者の皆様に内訳を開示して、活用できるものは活用してまいります。

当方は最大限にコストカット・資産売却に努めますが、以前にお約束した社会保障サービスが、非常に収支が厳しい状況となっています。制度設計・制度見直しの際に想定していた条件から、現状が大きく乖離してきており、このままでは事業が立ち行かなくなってしまいます。

したがって、増税や社会保障の縮小も実施させていただきます。ナマポ大放出ヒャッハーも止めさせていただきます。何卒ご理解の程、よろしくお願いします。引き続き私どものファイナンスへのご支援・協力をお願いします。」


■しかし、現実はどうなっているかというと、債務者の日本政府は債権者の国民に向かって、「お前らが貸した金を踏み倒されたくなかったら、もっと税金よこせゴルァ」と脅迫しているわけです。

この姿勢は、「借金を踏み倒されて経済が混乱したくなかったら、金よこせゴルァ」とドイツ・フランスを威嚇しているギリシャと完全に同一です。「増税しないと日本がギリシャ化する」のではなく、「増税するために日本政府がギリシャ化している」のです。

わずかだとしても、政府や官庁のコストカットや特別会計の透明化・精査などと引き換えに消費税アップなら仕方ないと思います。

しかし、結果は政府や官庁のコストカットの議論が全くでずに、消費税増税法案が成立しようとしています。本来はセットであった社会保障の改善、政府支出のカット、国会議員の定数削減や、ブラックボックスの特別会計の透明化などは、砂漠の蜃気楼のようにゆらゆらと消滅してしまいました。

まあ日本は官僚主権の半社会主義国家ですからね・・・。日本が国民主権の資本主義国家だというのは、大いなる建前・砂漠の蜃気楼・はかない夢物語。

挙句の果てには、「破綻寸前なので増税が必要」にもかかわらず、自動車・住宅など特定の業界の優遇、形式的低所得者への給付(クロヨン問題によって、実質的には年収数百万の農業・自営業者は所得ゼロになるため、このような偽装弱者や裕福な高齢者も含まれてしまう)、国土強靭化などで盛大にバラまく模様です。

歳出抑制の観点がまるでなく、形式的低所得者(≠真の弱者)や関係が深い業界団体への盛大なバラマキが止まらない状況では、10年以内に再度の増税が必要になる可能性が高いでしょう。日本の将来は、“無限増税地獄”となる可能性が高そうです。

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    2012.06.17 Sun l 経済・社会・金融動向 l コメント (2) トラックバック (0) l top
    コメント
    No title
    まったく、同感です。歳出カットと埋蔵金で、増税なしでいける というマニュフェストで当選しておきながら、それらを『嘘に決まってんだろ、増税するし、歳出カットなんかするかよ、小遣い減っちまうだろ』 などとおっしゃる方の増税案など、賛成できるわけありません。

    電子政府、電子自治体、電子マネー決済 を導入すれば、公務員の数は4割位は減らせると思います。

    増税やむなし、、、といった考えはわかりますが、痛みを一方的におしつけられるのは、まっぴらですよね!選挙にて信を問うとおっしゃるのであれば、一票の格差の是正は必須です。それすらやらなそうだな、、、

    2012.06.18 Mon l atsu. URL l 編集
    Re: No title
    電子化したら効率化できますよね!消費者金融や銀行の契約機のインフラを流用したら、市役所の業務のほとんどがいらなくなる気がします。

    一票の格差是正、いち早くやるべきですよね。不利を被る議員が出ることから、調整が遅々と進まないのはギャグ漫画の領域ですよね。。
    2012.06.19 Tue l まつのすけ. URL l 編集
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