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マクロの貯蓄投資バランスと日本の財政の維持可能性:マーケットからの視点を踏まえた分析というレポートを読みました。

財政の持続可能性に関して、面白い分析がなされていました。以下、本レポートの要約です。

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■他国における過去の経験と単純に比較して、政府債務の対GDP比率などについて議論することが、どれほど有用かは疑問である。

現在の日本の財政悪化の大きな要因は人口の高齢化である。しかし、高齢化の進行は、遠い将来いずれ減速する。これに対して、ギリシャなどで発生している財政危機の支配的な要因は、政府部門の肥大化と非効率化、無節操な再配分政策である。

財政の持続可能性は、将来の税収と政府支出に関する予想に決定的に依存している。現時点での政府債務の絶対額よりも、税収や政府支出の長期的な推移や、利子率の長期的な推移に大きく影響を受ける。


■遠い先の将来を考えると、日本の状況は予断を許さない。ネットの対外ポジションが十分に黒字だったとしても、フローの経常収支が赤字に陥った場合、国内のフローの需要だけでは、国債の新規発行や借り換えの発行を消化しきれなく可能性がある。その場合、国債価格の下落(利子率の上昇)が発生する。

日本はいまだに経常収支黒字国であり、財政赤字(政府部門の資金需要)を上回る民間の資金余剰が、国内に存在している。国内だけで大半の国債発行を消化し続けられるかどうかは、経常収支の黒字傾向が今後も続くかどうかに依存している。


■今後5年程度の近い将来では、国内金融機関の国債需要・国債保有は大きく低下するとは考え難い。

年金基金・生命保険とも、社会の高齢化に伴い将来の年金・保険金の支払いに備えて、長い期間にわたり、ポートフォリオの配分をリスク資産から安全資産にシフトさせていく必要がある。

また、国際的な保険業に対する規制の見直し(経済価値ベースの評価)により、安全資産としての自国の国債への需要が増加する。生保のALMのためのポートフォリオの調整はまだ完全に終えていない。

したがって、年金基金・生保の運用資産が縮小したとしても、国債への投資額は減らないどころか、しばらくの間は増加を続ける可能性すらある。(かなり同感。規制見直しはある種の嵌め込み・金融抑圧かもしれませんが)

また、年金や保険金を受け取った家計は、全体としては、それをすぐに消費には回さず、銀行預金や国債など流動性の高い資産としてしばらく保有を続ける可能性が高い。


■レポートの結論を超単純化すると、「短期的には問題が生じないだろうが、長期的にはどうなるかわからない」というところでしょうか。

概ね現在のコンセンサスと近い内容ですかね。あまりどちらにもバイアスをかけずに、クールに諸々の意思決定をして行きたいと思います。

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    2012.07.04 Wed l 資産運用の考え方 l コメント (0) トラックバック (0) l top
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