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消費税アップが閣議決定されました。大きな問題ですので、賛成派・反対派の双方から意見が出ています。私はこの議論をめぐっては、少々白けた感情を抱いています。当たり前の話ですが、結局のところほとんどの人が自分の利害関係に基づいて議論していると思うためです。

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■消費税反対の声は大きいですが、消費税反対を提唱している評論家等で、昨年の直接税増税(所得税・住民税などのアップ)に同じほど反対していた人は、私には見つけられませんでした。

消費税アップ反対で目立つのは、評論家、コンサルタント、中小企業経営者、自営業者などです。これらの方に共通しているのは、合法的な経費計上による節税や、所得の会社・身内の従業員への分散などによって、所得税と法人税の負担、社会保険料の負担を極小化できることです。

クロヨンやトーゴーサンという言葉に象徴されるように、所得の全てがガラス張りであるサラリーマンと比べて、所得補足がゆるくて、直接税の負担は非常に低いのが特徴です。

この問題については、橘玲氏の本がよくまとまっています。


貧乏はお金持ち──「雇われない生き方」で格差社会を逆転する (講談社プラスアルファ文庫)


したがって、昨年の所得税・住民税などの増税は彼らにとっては大した負担ではないため他人事だったわけで、強くは反対していませんでした。しかし、消費税はそうではないため、目の色を変えて反対しているのが目に付きます。


■消費税のメリットとしては、農業従事者も、中小企業経営者・自営業者も、宗教法人も、暴力団も、何人たりとも日本で消費活動をする以上は、負担を避けられないことです。

日本で大きな政治力を持っているのは、1票の価値が重い地方・農村部に居住している方です。地方・農村部には、都市部と比較するとサラリーマンが少なく、農業従事者や自営業者が多いです。

身も蓋もない話ですが、これが日本で消費税増税が難しく、直接税増税が簡単な理由だと思います。


■増税賛成派で目立つのは、大手新聞、公務員・議員関係者、大学教授などです。

新聞は消費税免除の方向ですから、大手新聞は消費税は無関係で他人事です。公務員・議員にとっては、消費税は飯の種ですから、増税は大歓迎です。日本の国立大学の大学教授は形式的には公務員ではありませんが、税金がなかったら運営が立ち行かない以上、実質的に公務員のようなものです。

しかし、まずは無駄な特殊法人・独立行政法人などの全廃(看板の挿げ替えではなく)などで、行政のスリム化を図ってから増税するのが筋でしょう。

2011年は税収が予想以上に上がりました。予算の多くの部分を国債発行で賄っているような状況ですから、税収が上振れた分は、借金返済に回すのが当然です。しかし、彼らは何をやったのかというと、第4次補正まで組んで、税収を徹底的に使い切ったわけです。また、昨年の復興増税では、復興に増税が必要なのはもちろんですが、復興に全然関係ない費用も組み込まれて必要額が算定されていました。

いくら諸外国と比べて消費税が低いだの、名目GDPに占める公的支出は大きくないだの言われても、このような状況で増税などと言い出したら、多くの人が反発せざるを得ないのが現実でしょう。また、増税の前に、消費税の捕捉率の改善、簡易課税制度のみなし仕入率の問題、インボイス制度の検討なども必要でしょう。


■このまま行ったら、少子高齢化による社会保障費の膨張は避けられないわけですから、もちろん増税は必要でしょう。ただ、今の仕組みを維持したままだと、また数年後には増税が必要になってしまいます。歳入アップだけではなく、歳出減の方も真剣に議論する必要があるでしょう。

消費税については、次の選挙で異なる政党から二つの選択肢が提示され、選挙で決着をつけるというのが望ましいと思います。例えば、次のような選択肢です。

(1)消費税は15%で打ち止め。それ以上の財政健全化は歳出削減
(2)現在の仕組みを維持したまま、増税で財政健全化を図る。消費税は最大25%くらいまで上げる。

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    2012.04.01 Sun l 経済・社会・金融動向 l コメント (1) トラックバック (0) l top
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