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■異業者間FX両建てというトレード手法があります。

FXで外貨買いすると、基本的にはスワップポイントが手に入り、外貨売りをするとスワップポイントを支払うことになります。店頭FX(FX業者との相対取引)では、スワップポイントは各社でバラつきがあります。

例えば、豪ドル円1万通貨のスワップポイントが、A社は買い110円・売り115円、B社は買い90円・売り95円だったりします。

ここでA社で豪ドル円を買い、B社で豪ドル円を売ると、1万通貨あたり15円(110-95)が手に入ります。買いと売りの値動きは一致するため、損益通算すれば±0となり、スワップポイントの差額だけ利益が出ることになります。

レバレッジ10倍にすると、買い約8万・売り約8万の合計16万円の資金で、1日当たり15円・1年で5,475円が手に入ります。コスト(スプレッドやスリップ)を無視すると、年利は約3.42%となります。

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■「夢のノーリスク・ミドルリターン投資法か!?」と前のめりになるところですが、リスクはあります。

1.スワップポイント変更リスク

スワップポイントは固定されたものではないので、変更される可能性が常にあります。スプレッド(コスト)を取り戻すまでは一定の時間がかかるため、両建てした後しばらくは元本割れの時期があります。この時に変更されたら、元本割れになってしまいます。ただし、それ程頻繁には変わらない印象があります。

2.ロスカットリスク

時間の経過とともに、買い・売りのどちらか片方がプラスとなり、もう片方がマイナスになるので、プラスになった口座から出金し、マイナスになった方に移す必要が出てきます。

一般的な業者は出金が翌営業日ですので、出金から入金までタイムラグがあり、為替レートの変動が急激だと、この間にロスカットしてしまうリスクがあります。

レバレッジを抑えるとロスカットリスクは低下しますが、それだと利回りが低下してしまうため、妙味が少なくなります。レバレッジを高めるほどリターンが上がりますが、ロスカットのリスクが高まります。

このロスカットリスクの注意が必要であり、個人的には10%ぐらいの変動には耐えられるようにした方がいいと思うため、レバレッジは高くて7倍くらいに抑えた方がいいと思います。

リーマンショック後、大震災直後、現在のようなボラティリティが大きい時期は、大きく為替レートが動く可能性があります。また、平時でもフラッシュ・クラッシュのような事態があり得ます。

3.業者の信用リスク

「全額信託保全されているので、業者が破綻しても問題ない」と言われていますが、業者の最後の信託から破綻までの為替レートの動きによっては、不測の損害が生じるリスクがあると思います。

信託銀行に信託保全されている金額は、最後に信託設定した際の為替レートに基づく金額です。それ以降の為替レートの変動は反映されません。

例えば、とあるFX業者は以下の通り説明しています。

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信託保全の対象は、前営業日のNYクローズ(日本時間AM7:00[夏時間はAM6:00])時点での有効残高に、出金指示額を加算した金額(顧客区分管理必要額)となります。

弊社では、毎営業日、上記の計算により「顧客区分管理必要額」を確定し、この確定金額を上回る額を対象営業日の翌営業日から起算して2銀行営業日までに信託口座内に保全することにより、当信託保全スキームを通じて、万が一の場合にも顧客区分管理必要額が返還されるようお客様資産の保全に注力しています。

お客様からお預かりした証拠金等お預かり金が実際に信託されるまでには一定の日数が掛かり、その期間は信託保全の対象外となります。

弊社の支払停止、破産等の事由が生じた際に、弊社の過失故意、その他弊社の開示する店頭外国為替証拠金取引に係るリスクにより顧客区分管理必要額を正しく算定できていなかった場合には、信託口座で区分管理された信託財産の金額が、顧客区分管理必要額に不足する場合がありえます。この場合には、お客様に帰属すべき信託された資産の一部が返還されないことがあります。
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破綻時に信託されている金額は、破綻時点の為替レートではなく、過去の為替レートに基づいた金額です。上の業者では3営業日前です。

最後に信託されてからは、法令に定められた方法によって分別管理している業者が多いと思いますが、破綻のような非常時にどこまで保全されるかは未知数。

したがって、最後に信託されてから、業者破綻までの為替レートの動きによっては、大きな損失が出てしまうリスクがあると思います。例えば、以下のいずれかのケースです。

・豪ドル円を買った方の業者が破綻し、最後の信託から破綻までの間、大きく円安が進んでいた場合
・豪ドル円を売った方の業者が破綻し、最後の信託から破綻までの間、大きく円高が進んでいた場合


■まとめ
・異業者間FX両建てでスワップポイントの差額を狙うトレード法で、3~4%の利回りを獲得できる場合がある。

・ただし、スワップポイント変更リスクがあり、短期間でスワップポイントの差が縮小した場合は元本割れの危険もある。また、ロスカットリスクには気をつけて、レバレッジはあまり高めないのが無難。全額信託保全でも、業者の破綻リスクには気をつける必要がある。信用リスクの観点から、泡沫業者は選ばない方がいい。

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    2011.10.20 Thu l 為替・外債・FX l コメント (1) トラックバック (0) l top
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