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■電力の購入先を東京電力から特定規模電気事業者(PPS)に切り替える動きが、多くの行政組織でも進んでいるようです。

世界的に割高な日本の電気料金を下げる趣旨で、電力の小売自由化が2000年に導入され、一部でPPSへの切り替えが進んでいます。最大のメリットは電気料金が安くなることです。

府中市に住んでいる友人から、少し前の読売新聞多摩版のスクラップを見せてもらいました。 それによると、東京西部にある立川市では、2010年度に市内の立川競輪場の電気の購入先選定において、東電も含めた入札を行い、最も安い料金を提示したサミットエナジーに決定したそうです。

効果は初年度からいきなり現れ、電気料金は東電との契約を継続していた場合と比べて26.5%減(約4600万減)と大幅に安くなったそうです。立川市は2011年度からは、PPSの導入を53施設に拡大し、市立小中学校なども対象としたそうです。

PPSは、独自の発電所で作った電気を販売する新規参入事業者であり、現在は一般家庭への販売はできず、50キロワット以上の需要家に対してのみ、小売が認められているようです。

電力会社の送電線を使うため安定供給に関する問題はなく、読売新聞によると、皇居や自衛隊施設、横浜市、千葉市、立川市、町田市などで導入が進んでいるようです。

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■PPSの課題としては、送電線の使用料が割高な点が挙げられています。地域電力会社が独占している送電線の自由化が進めば、さらに安くなると言われています。この観点から、発電と送電の分離による電力の自由化が識者から提唱されています。

例えば、送電部門を分社化すれば、新規事業者も既存の電力会社も同じ条件で送電網をつかうため、競争が促されることになります。

イギリスでは発電と送電が分離されており、発電市場の競争を促す仕組みになっているそうです。1990年の分離以降、新規参入が相次ぎ、現在は90社以上になっているそうです。

欧米にならい、日本でも2000年代初めに発送電分離が目指されましたが、電力業界がありとあらゆる政治力を駆使して、儚く散りました。

ちなみに経産省から過去50年間に電力会社の役員・顧問に天下りした幹部は、日本経済新聞の記事によると68人だそうです。1年に1人以上のペースです。これも電力会社の強みですね。

■また、真夏や真冬の一時期のピーク対応のためだけに多くの発電設備を抱える必要があり、それが高コスト構造の一因だったと言われています。

電力使用量を時間帯ごとに集計できるスマートメーター(次世代電力計)の普及や、時間帯による変動的料金体系で使用量が平準化すれば、電力供給のコストは下がると言われています。

スマートメーターは電力需要を調整し、再生可能エネルギーの導入を促すスマートグリッド(次世代送電網)構築に欠かせない機器ですが、電力会社は様々な理由を持ち出して導入に抵抗しています。

メーターで把握した情報を元に、多様な料金メニューを用意して、異業種の企業が電力事業に参入してくることに対して、警戒していると思われます。

■以上のように電力会社がありとあらゆる改革に抵抗した結果として、日本の電力が高止まりしていると考えられます。証券や保険などの金融業界は、自由化以降競争が進んで、保険料や株式の売買手数料は格段に下がりました。

消費者にとっては、自由化以降の方が格段に望ましい状況となっています。今後は電力業界もかつての金融業界と同じ方向に進むべきではないでしょうか。

拙いリスクマネジメントによって未曾有の被害を出しておき、電気料金を10~15%値上げする方向としながら、東電がしっかりとボーナスを出している のは、電力業界の共産主義的な独占体制の弊害が出ている気がします。

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    2011.09.12 Mon l 経済・社会・金融動向 l コメント (2) トラックバック (0) l top
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