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■「今後は日本財政破綻の懸念が強く、今アメリカや欧州で起きているようなことが起きるのではないか。それを考えると外貨・外債投資のチャンスなのではないか。ここが円高の極みではないか」という質問が知人からありました。

短期的には更なる円高の可能性も否定できません。個人的には長期的には為替レートは購買力平価に収斂していくという立場です。現在の為替レートでは、ドル円70円、ユーロ円90円、豪ドル円70円までは十分に可能性があると思います。

日本財政悪化による円安については、10~20年スパンではその可能性は否定できません。ただし、それを心配して今すぐに外貨・外債を購入した方がいいかというと、議論が残ると思います。

日本は経常収支の黒字が続いていて世界最大級の対外債権国であり、対外純資産は200兆円を超えています。デフレ基調でインフレ率が諸外国に比べて低く、金利も低い状況が続いています。国債の約95%は国内消化が可能となっています。このような状況が続く限りは、比較的安心できます。

また、世界の景気が悪くなると経常収支が黒字の純債権国の通貨は買われやすいと言われており、円やスイスフランは、世界経済が低迷すると強くなるという傾向があります。余談ですが、日本は対外的には債権国ですが、国内の財政収支は大幅な赤字となっており多額の国債を発行していますが、スイスは財政収支も黒字か若干の赤字という状況です。

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■日本円に対する懸念が強まる状況は、以下3点だと考えています。

(1)経常収支が赤字に転落して、それが定着する。
(2)諸外国に比べてインフレ基調となり、金利も高くなる。
(3)国債の国内消化が難しくなり、外国への依存度が高まる。

これらは長期円高トレンドの終焉、円安トレンドへの転換を察知する上での材料になると思います。

要警戒が必要な事象として、以下3点があると思います。

(4)外貨建て住宅ローンが流行り始める。
(5)円建て国債の発行が難しくなり、外貨建て国債の発行が増加する。また、外貨売り・円買い介入が増加し始める。
(6)日銀の国債引き受けが常態化し、財政支出がどんどん膨らむ。

これらの事象が出てきたら、円の行く末に対して、“大いなる心配”が必要でしょう。こうなったら、外貨・外債シフトを積極的に進めた方がいいと思います。個人的には、その兆候が見え始めてからでも遅くはないかなという立場です。

その他、世界経済が拡大する時期は、日本からの対外投資が増えること、低金利の円がファイナンス通貨となることなどの理由から、円安が進みやすいと言われています。今後世界の景気が回復したら、“良い円安”になる可能性はあるかもしれません。


■世の中皮肉なもので、高金利外債投資が流行っていて、「ここまで円高になっても±0!もし円安になったらヒャッハー!高金利通貨での運用が有利!」という風潮の時には、円高になりがちです。

逆に、低金利外貨建て住宅ローンが流行りだし、「ここまで円安になっても±0!もし円高になったらヒャッハー!低金利通貨での借入れが有利!」という風潮のときは、皮肉にも円安になりがちです。

※もちろん今後は円安になり、ここが最大級の外債・外貨購入のチャンスである可能性もあります。外貨・外債購入を否定する趣旨はありません。

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    2011.08.13 Sat l 為替・外債・FX l コメント (0) トラックバック (0) l top
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