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※前回までのエントリー

年収400万以下が多数の現実~非婚化・少子化の要因か?

あの時代はもう戻ってこない

※前回までのまとめ

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・20~30代の年収がここ10年ほどで急速に低下して、90%の女性・50%の男性が結婚相手に求める「年収400万以上」の条件を満たす人が少なくなっており、それが少子化・非婚化に影響していると思われる。

・その要因はグローバル化、IT化、日本企業の国際競争力の低下だと考えられる。

・グローバル化・IT化は止まることはなく、むしろ加速していく可能性が高い。この潮流に逆らって鎖国化するのは、自滅への道であり現実的ではない。したがって、少子化・非婚化を脱却するためには、日本企業の付加価値生産性・国際競争力の向上がキーポイント。

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■「では、私のような普通の個人としては、今後どのように行動するべきか」ですが、余程のミラクルがない限りは、非婚化・少子化のトレンドが続く可能性が高いため、それを前提として人生設計した方が無難だと思いました。

お一人様・子供がいない夫婦向けのサービスが、今後の有力ビジネスになるかもしれません。その分野で起業のチャンスもあるかも。

誰にも関ってくるのは、公的年金、健康保険、介護保険などの社会保障。まず、現在のトレンドが続くとどうなるかを確認します。

公的年金は既に現在、現役世代3人で1人を支える「崩れる寸前のピラミッド型」となっていますが、これが10数年後には2人で1人を支える「デュアル・コア型」となり、2055年には1人で1人を支える「パリティー型」になると見込まれています。

大雑把には年金制度は、1人が払った保険料から、偉大なる官僚様の人件費、年金運用のための諸々の諸経費を差し引いて、そのまま1人が受け取るという、ある意味でシンプルな形態になります。

となると、大体いくらくらい出るかは想像つきますね。

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悲しいことに、日本の人口高齢化のスピードは、他の先進国と比べてもかなり速いです。2005年~2035年の65歳以上人口の増加率は、全県平均で34.7%だそうです。

高齢者が35%増加するということは、現在の福祉水準を維持しようとすれば、老人ホーム等の施設や訪問サービス等の体制を、単純に現状より35%増やす必要が生じると思われます。

他方、生産年齢人口は大幅に減少しますので、現在の福祉水準を維持するには、税収が毎年増加する必要がありますが、際限なく続く増税ループに、働く人々が耐えることができるだろうかという問題はあるでしょう。

ちなみに、2035年の東京圏の高齢者数は1061万人と予測されていますが、現在の高齢者数と生産年齢人口の比率を維持するためには、生産年齢人口が3924万人必要です。

このまま行くと、2035年の東京圏の生産年齢人口は1841万人になると予測されています。

2083万人(3924万人-1841万人)を埋めるためには、三大都市圏以外の現役世代の80%近くが東京に集中しなければなりません。これは非現実的です。

(※2035年の三大都市圏以外の生産年齢人口は2641万人と予測されています。)

では今後出生率を上げれば解決するのかというと、出生率が上昇し始めたとしても、人口構成はすぐには変化しません。子供が労働力になるまでは約20年かかるので、その間はむしろ現役世代の負担は増加します。出生率が上がり始めて、人口ピラミッドが変化するまでは、数十年かかるそうです。

移民の受け入れも、排外的気質が残り、外国人に対する差別的意識が根強い日本では難しいでしょう。

また、そもそも論として、租税・社会保険料負担が重く、排外的な側面も根強い日本にわざわざ移住してくる「クリエイティブクラスの外国人」は少ないと思われます。日本ではなく、アメリカや香港、シンガポールなどに向かう人が多いのが実情でしょう。

少子高齢化が進むのはほぼ間違いないし、仮に今後出生率が上昇したとしても、人口ピラミッドの是正には数十年という時間がかかり、今の20~40代はかえって負担が増加する可能性すらある。

今後、健康保険も含めて現行の福祉水準を維持するためには、国・地方公共団体の他の歳出をカットしない限りは、大増税・大社会保険料アップが必要となってしまいます。

この点、ここ2年間は、予算を抜本的に組み替えて10~15兆円を捻出するという試みがありましたが、木っ端微塵に散りました。

最後の可能性が無惨に潰えた今、人口増加社会を前提とした現行年金制度は、今の負担・給付のバランスでは100%維持不可能となりました。維持するためには膨大な増税・社会保険料のアップが必要ですが、どこまで耐えられるかは未知数です。

諸々の社会保障制度については、いずれ以下の2つのうちどちらかを選択せざるを得なくなると思いますので、それに備えたいと思います。

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(1)大増税・大きな社会保険料アップで、現行の給付水準を維持

(2)大増税・大きな社会保険料アップは回避して、給付水準を大幅にダウンさせる。例えば、年金の支給開始年齢の引き上げ、年金額のカット、医療費や介護保険の自己負担比率の上昇など。

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この現実はもう数十年先まで確定していますので、それを大前提に人生設計するのが無難かもしれません。家計の破綻を防ぐためには、限られた就業期間の間により多くの収入を得て、しっかりした人生設計を心掛けて、消費にメリハリをつけた方が無難。

※年金制度の実態については、野口悠紀雄氏のコラム がよくまとまっています(第35回、65回、67~88回)。

■非婚化については、90%の女性・50%の男性が求める年収400万以上の人が減少していることから、株式で例えると、買い注文と売り注文の指値に開きがあり、なかなか約定せずに流動性が枯渇している状況でしょうか。

買い注文の値を上げること、売り注文の値を下げることが約定には必要になってきますが、(1)結婚しなければ一人前でなく出世にも響くといった社会的圧力の低下、(2)家事における利便性の格段の向上(24時間営業のコンビニ・スーパー・レストラン、ネット配達、食器洗い乾燥機・洗濯乾燥機・お掃除ロボットなど)、(3)婚前SEXの完全自由化などにより、昔と比べると、結婚への積極性が薄れる状況かもしれません。

しかし、例えば、年収300万の人が1人で暮らすよりは、結婚して2人で暮らした方が、一人当たりの生活コストは下がる場合が多いと思います。共働きを前提とするならば、結婚は規模の経済性が働き、精神的効用のみならず、経済的面でも効用が高まる側面があると思います。

もちろん結婚相手の条件についての考えは人それぞれですが、規模の経済性を勘案して条件を下げるという視点も取り得ると思いました。

また、もし可能であれば、両親との近居・二世代住宅なども有力な選択肢でしょう。近距離で暮らすと、子育てで色々と助けてもらったり、親が病弱になった際も手助けしたりできますし、規模の経済性を発揮できます。

大きな流れとしては、「大家族から核家族へ」という流れがずっと続いてきましたが、今後は「家族の絆」を深めて相互扶助する方向にいけば、とてもいいことではないかなと思いました。

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    2010.12.24 Fri l 家計・公的年金・社会保険 l コメント (1) トラックバック (0) l top
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