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前回は、「通貨高は、その通貨圏で暮らす人にとっては、国内外を問わず株式運用一般にマイナス。通貨安は逆にプラス」旨のことを述べました。グラフを再掲します。

<TOPIXとS&P500>
The Goal


<TOPIXとS&P500(円建て)>
The Goal


<日米相対株価(TOPIX÷S&P500)>
※上にいく程、日本株が米国株に比べて強い状況
※下は、S&P500が円建て
The Goal

■では、それを前提として「一個人としてはどうすればいいのか」について、個人的考えをまとめます。

理想的には、今後為替レートはどう動くかを予測することですが、それはごく一部の天才トレーダー以外には不可能です。誰にでもできることは、実質実効為替レートや購買力平価に比べて、現実の為替レートが極端に円安になったり、円高になったりした場合は、資産配分を検討することだと思います。

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<実質実効為替レート>

インフレ率を勘案した実質実効為替レートは、平均回帰する傾向があり、長期的には極端な円高時は円安が期待でき、逆に極端な円安時は円高が期待できます。

実質実効為替レートは、日銀のサイト で見れます。
※リンク先の「主要指標グラフ」の「為替」をクリック

以下のチャートは、日銀のサイトから引用した実効為替レートの推移と、同時期のTOPIXです。赤丸や吹出し部分は、私が入れました。
The Goal


円が対ドルで史上最高値をつけた1995年は、まさに行き過ぎた円高と言える水準でした。為替レートだけの面では、国内外の株式や外債購入のチャンスでした。逆に2007年近辺は、行き過ぎた円安であり、為替レートだけを考えると、国内外の株式や外債を処分するチャンスでした。

もちろん、株価の決定要因は為替レートのみではありませんので、円高のときに買えば必ず儲かるわけではありません。あくまで、為替レートのみに着目した場合の相対的判断です。現在はほぼ過去平均近辺であり、ニュートラルです。今後、更なる円高が進行するか、反転して円安に振れるかはどちらとも言えません。

個人的には、今後、実質実効為替レートが極端に円高や円安になったりしたら、資産配分を再検討することとしています。10年に1回くらいはそのような状況が訪れるかもしれません。実質実効為替レートで130を突破する状況になったら、外貨建て資産を購入する好機と判断し、再度反落して90を割ることがあれば、円高への反転を警戒します。


<購買力平価>
短中期的には全く当てはまらない動きをすることは多々ありますが、長い目で見れば、購買力平価が為替レートのアンカーとして機能しており、購買力平価から大きく乖離した状態が長期的に続くことは難しいと言われています。

購買力平価に照らして、極端な円高時や円安時は、資産配分を再検討することとしています。ドル円とユーロ円については、財団法人国際通貨研究所のサイト で見れます。

留意点としては、購買力平価は、基準時点をいつに設定するかで値が異なってくる点です。

(※購買力平価=基準時点の為替相場×日本の物価指数÷海外の物価指数)

恣意的に基準地点を設定して、「購買力平価は○○円であるので、今の為替レートは云々」としている意見も見受けられるので、基準点をいつにしているかは要注意。

基準点がいつが望ましいかというと、経常収支が均衡し、政治的圧力も無く自然に為替取引が行われていた状態が良いと一般的には言われています。この例としては、1973年が挙げられることが多い印象があります。

現在であれば、ドル円70円、ユーロ円90円を割ることがあれば、購買力平価に照らしてかなりの円高ゾーンと言えるのではないでしょうか。


■短中期的には、為替レートの最大の決定要因は需給であり、買いが買いを呼び、売りが売りを呼ぶような状況がしばらく続くことがあります。実効為替レートの平均や購買力平価から乖離する状況はしばしばあります。しかし、それが未来永劫続くことはほとんどなく、やがて平均回帰します。

短中期のディーリングにおいては全く役に立たない指標ですが、年金基金や保険会社、長期投資を前提とする個人などにとっては、見ておいて損はない指標ではないかと考えています。

私自身は、円高に振れてもダメージが少ないポートフォリオ構築においては、上記に加えて、外国債券クラスの取り扱いも意識しています。次回、それについて書きます。

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    2010.09.01 Wed l 資産運用の考え方 l コメント (0) トラックバック (0) l top
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