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本日は、「新しい日興のETFと既存の低コストインデックス投信のどちらがいい?」という質問について、自分の考えをお伝えしようと思います。

結論から言うと、STAMやeMAXISなどの低コスト投信と、新たに上場した日興のETFのどちらがいいかは、現時点ではわかりません。

それぞれ有利な点・不利な点があります。細かい点は色々な違いがありますが、ここでは大きな問題のみを述べます。

■日興の新ETF

上場インデックスファンド海外先進国株式(MSCI-KOKUSAI)

上場インデックスファンド海外新興国株式(MSCIエマージング)

<メリット>

(1)投信と比べて信託報酬が安い。売買手数料(松井・SBIなら0.021~0.1%程度)がかかるが、それを勘案しても安価。

 日興ETFeMAXISSTAM海外ETF
TOPIX0.0924%0.42%0.483%    -
MSCI Kokusai0.2625%0.63%0.777%0.25%
MSCI Emerging0.2625%0.63%0.872%0.25%

(2)外国株式の配当の2重課税問題の影響が少ない。詳しくはQUICK Money Life の記事に書いてありますが、日興ETFは外国株式の配当が二重課税される問題を回避するために先物主体でETFを運用するようです。

先物の理論価格は、一定の流動性があるインデックスであれば、現物と乖離した場合は裁定取引が入るので、ほぼ現物とリンクして決まります。株式を直接保有するわけではありませんが、株価指数を原資産としており、現物株とほぼ同じ値動きをするので、個人的にはこの点は嫌気しません。

ちなみに、海外ETFにも二重課税の問題はあるようです。

※QUICK Money Life より引用

---------- 現在国内で購入できる米国籍ETFにおいても、組み入れ株式の配当金に関し、米国からみた米国株以外の海外株については、租税条約に基づく源泉税を納めるのが一般ルールのようだ。このため、ETFの分配原資となる株式配当金については、米国株以外は一定の税率による源泉課税額を差し引いた(徴収後の)配当金がETFの分配原資に回る。米国籍ETFに関し、日本居住者が海外株式配当金に対する源泉税を取り戻すための制度上の一般的な手段は存在しないとみられる。

----------

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<デメリット>

(1)先物運用では、先物取引の満期が来たら、次の限月に乗り換える「ロールオーバー」をすることになります。ロールオーバーが低コストでスムーズに出来るかという問題があります。 運用リスクがあるとも言えるかもしれません。結果的に投信より高コストになってしまう場合も、運用が上手くいき既存の投信よりも低コストとなる場合もあるでしょう。

(2)基準価格と、東証で実際に売買する時の価格が乖離する場合があります。安く買えればいいですが、高く買ってしまうこともあります。

また、外国の株価指数に連動するETFの場合、毎日発表される基準価額は、前日の海外市場での時価を、日本時間当日の午前中の円相場で円換算したデータとなり、取引時間からみると過去のデータとなります。

したがって、大きな流動性があっても、売買価格が基準価格と比べて乖離することは発生しうるという難しさがあります。流動性については、先進国株式(1680)については問題なさそうです。

本日の東証発表のデータによると、終値は、基準価格との乖離率が+3.57%となっています(3.57%割高)。ただ、前述のように基準価格は取引時間よりは過去のデータです。

■既存の低コストインデックス投信

※eMAXIS、STAM、三井住友外国株式指数ファンドなど

<メリット>

・現物株に投資するので、シンプル・わかりやすい

<デメリット>

・ETFと比較すると信託報酬が高め

外国株式の配当の二重課税問題がある。

■まとめると、先物運用のコスト、信託報酬以外のコストなど、現時点では分からない要素が複数あります。

したがって、eMAXISと日興の新ETFの運用報告書が出るまでは、どちらが有利かははっきりわかりません。運用報告書が出て、騰落率などの比較も行えるようになるまではもうしばらくの時間が必要ですね。

投信では無分配の商品もありますが、税制上の影響も出てきます。現時点では、無分配で再投資される投信が有利です。ニッセイ日経225や、今のところはeMAXIS・STAMも無分配ですね。

ただ、将来的な税制変更リスクはゼロではないかもしれません。無分配型が主流になってきたら、国税庁が課税繰り延べに目をつけて、インカムゲインの方がキャピタルよりも有利(分配金を出した方が有利)になるような方向に改正される可能性がでてくるかもしれません。毎月分配型が主流である限りは、その心配はないでしょう。現時点では、そこまでの意識は不要です。

また、配当と売買の損益通算が出来ますので、損失がある場合は、ETFで分配金を前倒しでもらい相殺した方が有利なケースもあるでしょう。

また、ETFと投信には商品特性の違いがあり、人によってETFの方を好む人もいれば、投信の方を好む人もいる気がします。

「eMAXISとSTAMのどちらがいいか」も同じような問題であり、信託報酬以外のコストなどの問題が明らかではありませんので、信託報酬が安いという確実な事実に重きを置いてeMAXISを購入するのも、純資産額の多さやその他コストの見当が付くことに重きを置いてSTAMを購入するのも、どちらも一理あると思われます。

ちなみにアメリカではETFが広く普及していますが、それはインデックス投信の最低投資金額が20~30万と高いことも影響しているかもしれません。

他方、日本ではインデックス投信を1万円ないし1000円から購入できます。

2国における比較優位(相対優位)的に考えると、アメリカではETFに相対優位があり、日本では低コスト投信に相対優位があるような気がします。

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※余談ですが、アメリカの投信手数料に関するレポートです。

米国の投信手数料体系の多様性について

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いずれにせよ、日興の新ETF、eMAXISシリーズ、STAMシリーズ、TOPIX-ETF、ニッセイ日経225インデックスファンド、三井住友外国株式指数ファンドなど、優良なファンドが増えてきたことは本当にいいことだと思います。個人でも、機関投資家並みのポートフォリオを低コストで組めるようになりました。

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    2010.02.04 Thu l 投信・ETF l コメント (0) トラックバック (0) l top
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