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■先日、「MSCIコクサイなどの外国株インデックスの割高・割安をどう判断したらいい?」というご質問を頂きました。メッセージありがとうございました!

簡単なやり方は、米国のYahoo!Finance で海外ETFのPERを見る方法です。

例えば、先進国インデックスの場合はiShares MSCI Kokusai Index (TOK)、新興国の場合はVanguard Emerging Markets Stock ETF (VWO)です。前者はTOK、後者はVWOで検索すると出てきます。

※リンク

http://finance.yahoo.com/q?s=TOK

http://finance.yahoo.com/q?s=VWO

画面中央右側の「P/E」が日本でいうPERになります。「Yield」が配当利回りです。

先進国のPERは、不況時やバブル時を除くと概ね15倍~25倍で推移しており、15~20倍が標準的水準と言われています。ITバブルの際は30倍前後まで上昇しました。

ちなみに、S&P500のPERレンジ別の1年後騰落率(平均)は、以下の通りになります。やはりPER20倍を超えると、パフォーマンスが芳しくありません。

※クリックで拡大

The Goal

先進国のインデックスについては、PERが20倍を超えたら、割安性はない水準なので、その株価水準が正当化されるかを考えることにしています。25倍を超えたら、基本的には新規投資は停止&売却も検討することにしています。

日本企業については、米国と比べると、過剰設備や解雇が容易ではないことにより固定費をダイナミックに削減できないからか、景気低迷期には利益が大きく減少する特徴があり、2003年や2009年などの底では予想PERが100倍を超える現象が発生します。

景気低迷時に日本のPERが高いのは、日本固有の特徴ですので、それを理由に「日本株は買えない」というのは妥当ではないと個人的には思います。

新興国のPERは高いイメージがありますが、ここ数年は意外にも10~15倍がメインレンジでした。新興国特有のリスクや規制が強く意識され、結果的に先進国よりもPERが低めだったのでしょうか。

ちなみに現在は、11月末のデータでTOKは15.41倍、VWOは15.33倍です。標準的水準の範囲内ですね。

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■ただ、PERのみで判断するのは難しいでしょう。例えば2008年のようなリセッション時は、PER上は割安でも、その後利益が減少し、結果的に割安性が薄れるケースが多いです。

実際、2008年前半は、PERが10倍前後まで低下し、割安水準という声も上がりましたが、その後も株価は大きな下落となりました。

やはり、経済動向や金利動向、経済がインフレ傾向かデフレ傾向かなどを押さえ、ISM製造業景況指数(米)、中古住宅販売件数(米)、雇用統計(米)、日銀短観、景気動向指数(日)景気ウォッチャー指数(日)などの経済指標に注目し、総合的に判断することが大事でしょう。

海外の経済指標は米国を把握すればいいと思います。時価総額は先進国の約50%であり、依然として米国の経済動向が世界経済に大きな影響を及ぼしていると思いますので。

ちなみに現在はこれらの経済指標は底打ち後に改善傾向にあります。PER約15倍という数値と経済指標の改善傾向から、私は引き続き毎月給与の一部で、インデックス投信を購入しています。

■割安・割高を判断する自信がなかったり、自分の主観を入れずにシステマティックに投資したいという場合は、「リバランス」した方がいいと個人的には思っています。

リバランスとは、価格変動により変化した資産配分の比率を調整することです。アセットクラス(国内株式、外国株式、国内債券、外国債券など)の保有割合に一定の基準を設けて、その基準を超過するまで割合が増えた資産を減らし、割合が減った資産を増やすように売買する手法です。

例えば、アセット・アロケーションを「国内株20%、海外株30%、国内債券40%、外国債券10%」としているケースで、海外株式が高騰し、「国内株18%、海外株40%、国内債券34%、外国債券8%」になったとします。

この場合は、①海外株を売却して他のアセットクラスを購入するか、②海外株の購入はストップし、他のアセットクラスを買い増すことによりリバランスします。

株式が割高な状況と、株価が高騰している状況は一致しているケースは多いと思われ、逆に割安な状況と株価が低迷している状況は一致しているケースが多いと思われます。

リバランスをすると、株価が高騰(≒割高)している局面で株式を売却(購入を控える)ことになり、株価が低迷(≒割安)な局面で株式を購入(売却を控える)ことになるため、基本的にはパフォーマンスが上がるケースが多いと思われます。

ただ、特定のアセットクラスの価格が上昇し続ける場合など、リバランスしない方がいいケースも勿論あります。

リバランスのやり方は、主に以下3つがあると思います。

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(1)一定の期間毎にリバランス。例えば、1年毎

(2)資産配分が、一定の割合崩れたらリバランス。例えば、自分が決めたアセット・アロケーションから±5%乖離したらリバランス

(3)1と2を組み合わせる方法。例えば、1年に1回リバランスし、且つアセットアロケーションから±10%乖離したらリバランス

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過去のデータによると、リバランスをしない場合とした場合では、リバランスを行った場合の方がパフォーマンスがよくなっています。

簡単な例でざっくり計算してみました。アセットアロケーションを、日本株20%・先進国株30%・新興国株10%・国内債券40%としてみます。例えば2005年12月末に購入したとします。その場合、2009年12月時点での騰落率は以下の通りとなります。

 通算騰落率
リバランスなし-9.8%
年1回、年末にリバランス-2.9%

※国内株は、TOPIX

※先進国株は、MSCI Kokusai(円ベース)

※新興国株は、MSCI Emerging(円ベース)

※国内債券は、年利1.0%の定期預金

簡単な例ですが、やはりリバランスした方がパフォーマンスが良くなっています。

次回は東証に上場した日興の先進国株式ETF・新興国株式ETFと、既存の低コストインデックスファンドのどちらがよいかについて、個人的な考えをお答えしたいと思います。

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    2010.02.02 Tue l 資産運用の考え方 l コメント (0) トラックバック (0) l top
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