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前々回前回 と外債投資の一般論について述べました。今日は自分自身の考え方をまとめようと思いました。

※あくまで自分のスタンスであり、「これが正しい」、「これ以外は間違っている」と言っているわけではありません。零細個人の一意見ということで。

私自身は、「常に、アセットアロケーションの一定割合で外債に投資する」ということはしていません。アセットアロケーションの管理は、「国内債券」と「外国債券」を区分せずに、「債券」とセグメントしています。

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※これは私だけではなく、年金の運用においては、国内と国外を区分せずに資産配分を設定している基金もあります。国内企業では、3年ほど前の日産自動車が、国内株式という区分を設けずに、グローバル株式として一括してセグメントしていました。当時の年金資産配分は、グローバル株式35%、グローバルREIT5%、国内債券50%、外国債券10%でした。

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そして、いわゆるGTAA (グローバル・タクティカル・アセット・アロケーション)的に、国内債券と外国債券の割安度に応じて、配分比率を機動的に変更することにしています。

円債と外債の割安度は、購買力平価とインフレ率勘案後の過去の実質相場から判断します。

常に外債投資をしない理由は、以下の2点です。

先日述べたように 、 経済理論上は、長期的には高金利通貨が下落して、名目金利差は帳消しになり得るので、外債投資においては為替レート(円高にならないこと)が非常に重要。

この点、為替レートは、株式とは異なり、長期的に見ると右肩上がり(円安)となる訳ではないので、いつ外債を買っても成功するとは限らないような気がしている。

②円債に比べて外債が割安になった時(円高・高金利通貨安)に、外債投資を行うと、大きなリターンを期待できると感じる。

③過去の歴史(高金利通貨高とその巻き戻し)を見てみると、外債投資はとても難しく感じるため、「この水準なら大丈夫だろう」という安全圏でのみ投資したい。

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■過去の歴史から教訓を得るという意味で、外債投資の歴史を振り返ってみたいと思います。

・1980年代前半、規制緩和で対外投資が原則自由になったため、生保や損保が、外債投資を大きく増やしました。当時、日米で長期国債に4~5%の金利差があり、機関投資家もこの名目金利差に着目したと思われます。

しかし、プラザ合意後の政府介入などを契機に、250円程度あったドル円は、120円近くまで大幅に円高となり、機関投資家は多額の損失を蒙る結果となりました。

・1980年代後半のバブル期、資産運用ブームの中で、高金利通貨投資が多様な形でブームとなり、ドル円は、前回の底である約120円から、1990年に約160円まで上昇しました。

しかし、その後は巻き戻しが発生し、ドル円は1995年の約80円まで大幅な円高となり、欧州の高金利通貨は、1992年の欧州通貨危機により急落しました。

・1990年半ばからヘッジファンドの円キャリートレードが進み、1995年の約80円から、1998年には150円近くまで円安が進みましたが、やはりその後には高金利通貨の急落が起こり、1999年末には、100円近くまで円高になりました。

・2000年以降は、世界中の投資マネーの円キャリートレードにより、ドル、豪ドル、英ポンドなどの高金利通貨に対して円安の傾向が続きましたが、今回の金融危機により、大幅な円高が進みました。

・2009年3月以降は、豪ドル、ブラジルレアルなどの高金利通貨高が進行しています。このトレンドがいつまで続き、いつ終わるかは分かりませんが、いずれ必ず調整局面が訪れるでしょう。

■このように、過去を振り返ると、個人投資家のみならず、機関投資家やヘッジファンドも為替レートに翻弄され、大損する歴史が繰り返されてきました。

このように外債投資は難易度が高いため、日本の財政危機によるハイパーインフレ傾向が出ない限りは(為替レートの大幅円安と長期金利の大幅上昇がサイン)、購買力平価と実質相場平均に基づいた「割安ゾーン」でのみ外債投資を行うという考え方に立とうと思います。

ちなみに、購買力平価については、以下のサイトで確認できます。

・ドル円とユーロ円

財団法人 国際通貨研究所

・それ以外

OECD の下の方にあるPurchasing power parities (PPPs) and exchange rates

インフレ率勘案後の実質為替レートの平均は、下表の通りです。週刊ダイヤモンドに記載されていたデータを抜粋しました。

 実質名目
ドル円約90円約100円
ユーロ円約117円約120円
ポンド円約84円約150円
豪ドル円約71円約70円
NZドル円約78円約60円
カナダドル円約85円約80円

※2009年6~7月時点

※名目は、実質為替レート平均は現在の名目レートではいくらになるか。

■具体的投資対象は、低コストでいつでも解約できる外貨建てMMFかFXを基本とし、金利動向によっては、デュレーションが長い外債の購入を検討します。

ゼロクーポン債は、個人投資家が保有するような少額の債券を買い取るのには、証券会社が消極的なため、中途売却すると多額の手数料が発生することが多いと思われます。

したがって、満期保有を前提とせざるを得ませんので、為替レートが割高(円安)な局面でゼロクーポン債を購入した場合は、適宜FXで為替ヘッジ(外貨売り)することを検討します(例えば、ドル円が110円を超えたら債券の金額の50%をドル売り、90円を切ったら、ドル売りポジション解消など)。

具体的にいつ何を買うかは、毎週末ブログにアップします。

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    2009.11.21 Sat l 資産運用の考え方 l コメント (2) トラックバック (0) l top
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