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■先進国外債のインデックスに連動する「上場インデックスファンド海外債券(Citigroup WGBI) 」が上場して、早1ヵ月半が経ちました。このETFは多くの方の注目を集めましたね。

多くの金融機関の役職員・評論家・FPは、名目金利の高さや分散投資の効果を説き、10~20%は外債を組み込むアセットアロケーションを提唱している人が多い印象です。

他方、山崎元氏は、コラム で以下のように述べています。

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目下の結論として、個人投資家一般向けのアドバイスとして「外国債券は組み入れなくてもいい」と言っておいてほぼ構わないだろう。外債を組み入れるべきだというFPや証券マンには、他のアセット・クラスも含めてどのようなリスクとリターンを想定してそう言っているのか確認すべきだろう(外債は売り手側の儲けが大きいので)。

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「外国債券への投資はどう考えるか?」という問題について、個人的見解をまとめたいと思います。

■外債へ投資するべきか否かは、①外債投資の期待リターン、②リスク、③他のアセットクラスとの相関性などから決定するのがセオリー。

3つのうち、相関性の予測は極めて難しい(不可能?)なので、過去のデータを用いるしかありません。

また、運用の実務においては、リスクの予想を立てる場合には、過去の平均データが一定程度有用ですが、期待リターンの予想においては、あまり役に立たないというのがセオリーです。

したがって、外債投資の決定の際は、「期待リターンをどのように設定するか」が重要なポイントとなってくるでしょう。以下、それについて検討します。

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■以下3つの債券の期待リターンは、どれが一番大きいでしょうか?

①日本国債 利率1.5%

②アメリカ国債 利率3.5%(為替ヘッジつき)

③オーストラリア国債 利率5.5%(為替ヘッジつき)

これについても色々な考え方がありますが、同一期間の「為替ヘッジ付の外債」と「日本国債」のどちらに投資しても期待リターンは同じかと個人的には思います。

例えば、為替ヘッジ付で豪国債へ投資する場合は、将来のある時点で、高い金利の通貨(豪ドル)を売って低い金利の通貨(円)を買い戻すことになります。

直物と先物相場のスプレッドは、裁定取引によって、先物期間と同期間の二つの通貨の金利差に見合った水準になります。高金利通貨の先物相場が安くなります。

したがって、豪ドルの金利から日本円の金利差分が差し引かれ、この金利差分がヘッジコストとなります。

例えば、年限が同じ豪国債の金利が5.5%、日本国債の金利が1.5%とすると、金利差は4%ですが、この金利差はヘッジコストで帳消しになると考えられます。

よって、豪国債(ヘッジ付)の期待リターンは、日本国債と同じと考えられます。

※実際の為替予約は、ロンドンの銀行間貸出金利(LIBOR)が使われますので、常に「ヘッジコスト=国債の金利差」とはなりません。結果的に、ヘッジ付き外債のリターンが日本国債を上回る場合もあります。

しかし、特に個人の場合、為替ヘッジ付きのファンドを購入すると手数料や信託報酬が割高なケースが多いです。生外債+FXで外貨売りの場合でも、生債券購入時のスプレッド、FX取引のスプレッドは発生します。

米国債について検討すると、現在のドルと円の金利格差は、歴史的に見て非常に低い水準です。

ヘッジコストのみを考えると、米国債投資のチャンスですが、長期債は要注意。金利格差がいずれ拡大する局面が訪れるでしょう。短期債であれば、高金利の定期預金と同水準の利率となってしまうので、旨みがありません。。市場は上手くできていますね。。。

金利格差の長期の平均水準は、概ね3%程度です。10年債を購入する場合は、ヘッジコストを過去平均の3%と考えると、米国債(100%ヘッジ)の期待リターンは、3.5%-3%=0.5%となってしまいます。現在の低金利格差を勘案して、ヘッジコスト2%と仮定すると、1.5%程度となり、日本国債と同水準。

まとめますと、「100%為替ヘッジの外債と、国内債券は、期待リターンが同じ」であり、あえて外債に投資する妙味は小さいかなと思います。

※100%ヘッジ外債に意味がないわけではありません。日本のイールドカーブと異なった海外のイールドカーブのリスク・リターンや、国債以外に投資する場合は、対国債比のスプレッド部分のリスク・リターンを、ポートフォリオに取り込めます。

■では、以下3つの債券の期待リターンは、どれが一番大きいでしょうか?

①日本国債 利率1.5%

②アメリカ国債 利率3.5%(為替ヘッジなし)

③オーストラリア国債 利率5.5%(為替ヘッジなし)

もったいぶるわけではありませんが(^^;)、

長くなりそうなので、続きは次回にしたいと思います。

※関連記事
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外国債券に投資すべきか?(1)
外国債券に投資すべきか?(2)
外国債券に投資すべきか?(3)

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    2009.11.17 Tue l 資産運用の考え方 l コメント (0) トラックバック (0) l top
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