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クロス取引で確実な節税

先日、証券優遇税制の終了(約10%→20%)に言及したところ、節税クロス取引を行った方がいいかについてご質問を頂きました。結論から言うと、源泉徴収なし口座では、節税クロス取引を検討し得ると思います。

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節税クロス取引とは

節税クロス取引とは、株式や投信を売却して、同じタイミングで同じ株式・投信を買い直す売買注文です。これによって利益は確定され、資産運用の継続性は確保できます。

売却益の税金が約10%のうちにクロス取引でその時点の含み益を利益確定しておけば、将来税金が約20%になった時に売却するよりもよいのではないかという観点での取引です。単純化のため、ここでは税金は10%・20%とします。手数料・信託財産留保額・金利などは考慮しません。

単純化して購入額が100万円、現在の価格は200万円とします。クロス取引した場合は、利益は100万円で税金は10万円かかるため、クロス時の利益は90万円です。クロス取引しない場合は利益0円です。

クロス取引に伴い、税金の分・10万円の追加投資が必要になるため、購入元本は200万円になります。しない場合は100万円のままです。


将来、クロス取引時よりも価格が上昇する場合

将来的に資産価格が上昇した場合は、2.25倍以上になった場合はクロス取引しない方がプラスです。以下の表はクリックで拡大します。

節税クロス取引の損益(プラスリターンの場合)

ちなみにクロス取引する場合は、投信の場合、同額の現金が必要になります。同額の現金がない場合は、売った金額が買付余力に反映されてから買うことになるため、時間差が生じてしまいます。

株式やETFの場合は、売りと信用買い&現引を組み合わせたら現金は10%分あれば、100%クロスが可能です。ただ、同一の証券会社でクロスした場合、それまでの含み益が100%益出しできません。クロス時の購入価格と元々の購入価格が平均されて元本が計算されてしまいます。


将来、クロス取引時よりも価格が下落する場合

将来的に資産価格が下落した場合は、-31.25%付近が損益分岐点となり、それより下落したらクロス取引した方がマイナスになります。実際は手数料・信託財産留保額などがかかるので、損益分岐点はもう少し上ですね。以下の表はクリックで拡大します。

節税クロス取引の損益(マイナスの場合)


確定申告不要&源泉徴収なし口座の場合

一般口座や特定口座・源泉徴収なしで、給与所得の会社員で、雑収入・株式収入等が20万円以下で確定申告が不要の場合は、利益が20万円以内の範囲になるようにクロスすることが考えられます。

確定申告不要で所得税がかからず、住民税(3%)の申告のみでOKのため、損益分岐点は上の計算よりは上がります。

上の例の場合、40万円ぴったり売却すると利益がぴったり20万円となり、税金は6,000円かかるため、クロス時の利益は19万4千円です。クロス取引に伴い、購入元本は120万円になります。約8倍近辺が損益分岐点になり、それ以上に株価が上昇するとクロスなし+買い増しの方が利益が出ます。

節税クロス取引の損益(源泉徴収なしでプラス・リターンの場合)

まとめ

結論としては、会社員で給与以外の収入20万以下で確定申告不要であり、かつ源泉徴収なしの口座で取引をしている方は、損益分岐点が約8倍になります。これだとクロス取引も検討し得るかもしれません。ただし、住民税をわざわざ申告する手間が生じるデメリットがあります。

その他の方は、2.25倍が損益分岐点になるため、それ以上のリターンを将来得られるか否か、その可能性・自信はあるか、クロス取引の手間をどう考えるか等を考慮することになります。

以上の議論は現在の税制を前提にする場合です。将来的に税制が変更される可能性もあります。

※22:50追記:記事に不正確な部分がありましたので、修正しました。たいへん失礼しました。

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    2013.11.15 Fri l 資産運用の考え方 l コメント (8) トラックバック (1) l top
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