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住宅の路地裏

かつては住宅ローンは、どの銀行で借りてもほとんど差がありませんでした。しかし、現在は金利・各種手数料・保証料・保険などの面で、多種多様な住宅ローンが出ています。

物件選び同様に、住宅ローンも比較検討が重要になっています。住宅ローンの選び方・金利比較などについてまとめました。

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変動金利型の住宅ローン

市場の金利動向に応じて金利が変動するタイプの住宅ローンです。短期プライムレートに連動します。短期プライムレートは政策金利に連動するので、変動金利は日銀の金融政策の動向に大きく影響します。現在のような金融緩和の時期は低金利になります。

銀行側からみると変動金利の住宅ローンは、金利がどう動いても一定の利ざやを確保できて金利変動リスクが小さいので、低金利に設定できます。

返済額は5年に1度変わり、返済額増額次の増加幅は+25%までです。「125%ルール」と呼ばれています。金利が大幅に上昇し、本来的には25%を超える場合は、25%以上の部分は、毎月返済額の元金と利息の割合を調整します。

つまり、返済額のうち元金が小さくなり、利息が上昇し、元本の減りが遅くなります。最悪の場合は、未払利息が発生して、いくら返しても元本が減らないという事態もあり得ます。

一言で言うと、金利が低下すれば返済額も減少し、上昇したら返済額が増えます。金利が大幅に増えた場合、元本が減らずに未払利息が発生するリスクがあります。まれに「125%ルール」の適用がなく、金利上昇局面では半年ごとに返済額が増えてしまう銀行もあります。

img_表札

変動金利型の最大のメリットは、金利が低いことです。デメリットは金利変動リスクを背負うことです。

変動金利は短期プライムレート+αが基本であり、現在は店頭表示金利は2%台半ばですが、キャンペーン等による金利引き下げによって、1%を割って0.875%等になっています。

まれに変動金利のベースが短期プライムレートではなく、当該銀行の資金調達コストに基いて決定される銀行や、ローン残高が500万円未満になった以降は金利優遇がなくなったりする銀行があります。こうした点にも注意が必要です。

メガバンク・主要ネット銀行の住宅ローン金利の概要比較(11月末時点)は以下の通りです。細かい点は各社の情報をご確認ください。

銀行名 金利 保証料 事務手数料 繰上返済(ネット) その他
新生銀行 0.98% 無料 5~10万 無料 団信保険料込
イオン銀行 0.57% 無料 借入額の2.16% 無料 団信込、イオングループ買物5%off
住信SBIネット銀行 0.65% 無料 借入額の2.16% 無料 団信・8大疾病込
じぶん銀行 0.497% 無料 借入額の2.16% 無料 団信込、がん特約50%
SBIモーゲージ 0.984% 無料 借入額の2.7%(最低27万) 無料 団信込
三菱東京UFJ銀行 0.775%~0.975% あり(分割なら0.2%) 32,400 無料 団信込
三井住友 0.775%~0.975% 同上 32,400 無料 団信込
みずほ 0.775%~1.075% 同上 32,400 無料 団信込
ろうきん 0.875%~1.025% あり 10,800or32,400 無料 団信込
ソニー銀 0.899% 無料 借入額の2.16% 無料 団信込

KDDIと三菱東京UFJ銀行の子会社であるじぶん銀行の住宅ローンはなんと年0.497%まで低下しています。

じぶん銀行の住宅ローンのメリット・デメリット・金利まとめ

イオン銀行はイオングループでの買物が5%割引になる特典がある点がユニークです。主婦に大人気の特典となっているようです。金利も低めです。

繰上返済は1万円以上から可能です。一部繰上返済手数料は無料です。全額(一括)繰上返済手数料は税込54,000円です。

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住宅ローンの金利比較の留意点

保証料や事務手数料、団体信用生命保険の有無などを考慮して、条件を同一にして実質金利を比較することが重要です。

片方の銀行は最優遇金利、もう片方は普通の金利で比較したりしてはいけません。

保証料がかかるローンとかからないローンがあります。かかる場合は一般的に0.2%程度です。融資事務手数料は2.1%程度です。期限前完済手数料、金利タイプ変更手数料などもある銀行があります。

団体信用生命保険の保険料は、利用者の平均年齢と利用実績に応じて毎年見直される可能性があります。2008年には27.4%の引き上げがありました。銀行が保険料を負担している場合でも、変動金利の上昇という形になる可能性はあります。

住宅街


固定期間選択型

2年・3年・5年・7年・10年・20年など一定の期間(特約期間)の間は、適用金利が変わらないタイプのものです。その期間終了後は、その時点の金利で再び固定期間選択型を選ぶか、変動金利型にするかを選択します。固定の期間が短くなるほど金利が低く、長いほど金利が上がります。

銀行側からみるとこのタイプは、特約期間中に市場金利が上昇すると逆ざやになる危険があるため、金利スワップ等のヘッジ手段を講じる必要があり、変動金利に比べると経費がかかるため、金利や手数料は高めになります。

特約期間は2~20年など様々なタイプがあり、希望に応じて選択できます。変動金利型に比べると、事務手数料・繰り上げ返済手数料が高い傾向にあります。

最初に固定期間を設けることで、その期間の金利上昇リスクをヘッジできます。ただ、本当にヘッジしなければならない長い先の金利は、その時になってみないとわからないため、金利リスクを負っています。

固定期間選択型は、一定期間の金利上昇リスクはヘッジしたくて、かつ繰り上げ返済をしていくので、長い先の金利上昇は元本減少によって耐える事が可能という場合にピッタリの住宅ローンです。

全国的に知名度が高い銀行の住宅ローン金利の概要比較は以下の通りです。細かい点は各社の情報をご確認ください。繰り上げ返済手数料は、変動金利と同様にネットなら全て無料です。下表は当初引き下げ型ではなく、全期間引き下げ型の金利です。

銀行名 5年 10年 20年 保証料/
事務手数料
期間終了後の引下
新生銀行 1.10% 1.65% 1.75%
(15年)
無料/5-10万 -0.4~-0.7%
イオン銀行 0.50% 0.69% なし 無料/2.16%(最低216,000) -1.6%
住信SBI 1.14% 1.48% 2.85% 無料/2.16% -1.3%
SBIモーゲージ 1.104% 1.654% 1.704%
(15年)
無料/2.7% -0.4~-0.7%
三菱東京UFJ 1.55%~1.75% 1.95%~2.15% 3.15%~3.35% あり/32,400 -1.4~-1.7%
三井住友 1.60%~1.80% 1.95%~2.15% 2.43% あり/43,200 -1.5~-1.7%
みずほ 1.15%~1.45% 1.40%~1.70% 2.15%~2.45% あり/43,200 -1.4~-1.7%
ろうきん 1.45%~1.60% 1.65%~1.80% 2.20%~2.35% 無料/
10800or32400
-1.25%
ソニー 0.961% 1.422% 2.174% 無料/43,200 -0.9%

5年と10年はイオン銀行が最低金利となっています。


全期間固定金利型

当初の金利が完済するまで変わらない。金利変動リスクがないのがメリットですが、金利が高めなのがデメリットです。代表戦士はフラット35です。

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フラット35

融資の枠組みは住宅金融支援機構が定めており、金利・融資手数料は各金融機関が自由に設定している住宅ローンです。現在はほとんどの銀行・信用金庫で取り扱いがあり、ノンバンクの参入も増えています。

フラット35は最長35年の長期固定金利であり、期間50年のフラット50もあります。

フラット35の条件に加えて一定の条件を満たし、省エネ性能に優れているとされる住宅の場合は「フラット35S」になり、金利が低くなります。金利Aプランは当初10年間、Bプランは当初5年間、金利が0.3%引き下げられます。

それ程厳しい条件ではなく、フラット35の申込者のうち8割程度はフラット35Sになっています。

機構が定める技術水準を満たしていることが条件であり、建築基準法で定める最低限必要な基準以上のものです。保証料・繰り上げ返済手数料がない点がメリットです。ただし、繰り上げ返済は最低額が100万円以上となります。団体信用生命保険をつける場合は、保険料の支払いが必要です。

項目 特徴
融資主体 民間金融機関(債権は機構が買取)
融資金利 融資実行時に決定
融資限度額 8000万円
融資割合 価格の90%
返済負担率 年収400万円未満30%以下
年収400万円以上35%以下
住宅の規模 一戸建70mm以上・マンション30mm以上
返済期間15~35年、60歳以上は10年も可
保証料不要
物件検査手数料検査機関によって異なるが、概ね2~4万円
融資手数料概ね0万円~融資額の2.1%程度
繰り上げ返済手数料不要
借り換え

全期間固定金利型の比較

メガバンク・主要ネット銀行の住宅ローン金利の概要比較は以下の通りです。フラット35Sが適用されると、金利Aプランは当初10年間、Bプランは当初5年間、金利が0.3%引き下げられます。細かい点は各社の情報をご確認ください。

銀行名 20年 25年 30年 35年 保証料 事務手数料
新生銀行 2.10% 2.40% 2.60% 2.60% 無料 5~10万
住信SBI 2.85% なし 2.95% 3.00% 無料 借入額の2.1%
ARUHI(フラット35) 1.47% 1.75% 1.75% 1.75% 無料(団信0.3%) 借入額の2.1%
ARUHI(フラット35) 1.77% 2.05% 2.05% 2.05% 無料(団信0.3%) 無料
楽天銀行 1.47% 1.75% 1.75% 1.75% 無料(団信0.3%) 借入額の1.365%
三菱東京UFJ なし 2.15% 2.21% 2.26% あり 31,500
三井住友 2.40% 2.43% 2.43% 2.43% あり 42,000
みずほ 2.14% 2.14% 2.20% 2.25% あり 42,000
ろうきん(フラット35) 1.52% 1.80% 1.80% 1.80% 無料(団信0.3%) 借入額の2.16%
ろうきん(フラット35) 1.67% 1.95% 1.95% 1.95% 無料(団信0.3%) 10500/
31500
ソニー 2.174% 2.330% 2.330% 2.330% 無料 42,000


みんなは固定・変動のどっちを選んでるの?

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住宅金融支援機構の「平成23年度民間住宅ローン利用者の実態調査」によると、以下の通りとなっています。

1.変動型51.4%
2.全期間固定型21.3%
3.固定期間選択型(10年)13.5%
4.固定期間選択型(5年)4.4%
5.固定期間選択型(3年)3.0%


第三の道・金利ミックスローン

半分を変動金利、半分をフラット35等の全期間固定金利型。金融緩和による超低金利のメリットを享受しつつ、一定程度の金利変動リスクをヘッジするローン計画です。

毎月の住宅ローン支払額は、全額変動金利と全額固定金利の中間になります。例えば、借入額3000万円・35年元利均等・ボーナス返済なしの条件下では以下の通りとなります。

全額フラット35(金利2.07%)・・・月100,459円
全額変動金利(金利0.875%)・・・月82,949円
変動金利とフラット35を半分ずつ・・・月93,504円

注意点は、借りる金融機関は原則として一つになる点です。抵当権が1位でないと住宅ローンは組めない場合が多いため、固定金利はA銀行、変動金利はB銀行という借り方はできないケースが多いです。

コスト面では、デメリットは、それぞれ別々のローン契約となり、印紙税が2本分かかる点くらいでしょう。また、抵当権を設定する際の司法書士への報酬も多少高くなりますが、融資の際の事務手数料は通常と同じところが多いようです。すべてを合わせても数万円程度の負担増ですので、大きな問題ではありません。

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ユニークな住宅ローン

■女性向けローン・・・三井住友信託銀行、りそな銀行、スルガ銀行、八千代銀行など

SMBC信託はローン返済支援特約付医療保障保険の無料付帯、りそなは30日超の入院の場合、返済額とほぼ同額の保険金が最長3年間支払われる保険の保険料無料など、スルガは担保評価額100%まで融資、八千代は勤続年数2年以上・年収200万以上で借入可、出産・育児休暇中の最大1年間は利息のみ返済が可能などの特典があります。

新生銀行にはスマート返済(自動繰り上げ返済)という制度があります。営業日、円普通預金残高が指定残高を1万円以上上回った場合に、当該1万円を含めて、指定残高を上回った金額を自動的に繰上返済する機能です。

■東京スター銀行には預金連動型の住宅ローンがあり、預金残高と同額分にはローン金利が一切かからないタイプがあります。万一のお金を手元に残したまま、繰り上げ返済と同じ効果が得られます。ただ、金利は高めです。

■三井住友銀行は、通常のローン金利+0.1%で、交通事故やスポーツ活動中のけが、ウイルス性肝炎のような感染症などの病気で13ヶ月以上働けなくなったとき、ローンの残高をゼロにして返済を免除する制度をスタートします。8大疾病などの重い病以外の病気やけがの際に残額をゼロにするのは業界初となります。


結局どの金利の住宅ローンがいいの?

「最初は変動金利を利用して、金利が上がり始めたら固定金利に切り替えれる」というのは、難易度が高いです。

10年以上の固定金利型ローンの金利は、長期金利(10年国債の利回り)の影響を受けます金利上昇局面では、長期金利の方が、変動金利が連動する短期金利よりも早く上がります。

したがって、長期金利の動向をつぶさにチェックして、金利が動き始めたら、借り換えるか否かを意思決定する必要が生じます。

したがって、変動金利型の住宅ローンは、金利が上昇しても返済しきれる金額に留めるのが無難です。年収・金融資産に比べて借入額が少なく、10年以内などの短期間で返済が可能であるなど、返済に余裕のある人はイオン銀行などの変動金利を選択しうるでしょう。

当面はハイパーインフレの懸念はほぼなく、かつ日本政府の財政状態からは利上げは債務発散につながりかねない状況ですので、余程のインフレ高進で社会が不安定化しない限りは短期金利は低金利が続くと思われます。

短期間で返済できるのであれば、変動金利が選択肢の一つです。

そうではなく、35年などといった長期間のローンを組むのであれば、金利と事務手数料が最低水準である楽天銀行や、ARUHI(フラット35)などの長期固定か、変動+固定のミックスローンが無難だと思います。

35年ローンを組んだ場合は、将来的なインフレ・金利上昇のリスクヘッジになります。長期スパンでは日本政府の財政状態を楽観できず、かつ空前の低金利である状況下においては、フラット35が選択肢として有力です。

金利選択型住宅ローン

変動金利と固定金利を何度でも変更できる「金利選択型」の住宅ローンが楽天銀行にあります。ユニークな商品です。変動と固定どちらにするかを決めかねない場合は、この選択肢もあります。現在は変動金利は0.706%、5年固定は1.175%、10年固定は1.699%です。

ソニー銀行の住宅ローンにも同様なタイプがあります。


住宅ローンの支払は、年収の25%程度が目安

金融機関では、住宅ローンの審査にあたって、返済負担率(住宅ローンの返済額÷税込年収)をチェックしています。年収400万円未満は30%以下、400万円以上は35%以下を目安としているところが多いそうです。

住宅金融支援機構の調査では、フラット35の利用者の全国平均では、新築物件の取得者の返済負担率は20~25%程度が多いです。首都圏・近畿圏などはもう少し高いです。25%程度が一つの目安となるでしょう。

年収返済負担率年間返済額毎月返済額
300万円20%600,00050,000
25%750,00062,500
30%900,00075,000
400万円20%800,00066,667
25%1,000,00083,333
30%1,200,000100,000
500万円20%1,000,00083,333
25%1,250,000104,167
30%1,500,000125,000
600万円20%1,200,000100,000
25%1,500,000125,000
30%1,800,000150,000
700万円20%1,400,000116,667
25%1,750,000145,833
30%2,100,000175,000
800万円20%1,600,000133,333
25%2,000,000166,667
30%2,400,000200,000
900万円20%1,800,000150,000
25%2,250,000187,500
30%2,700,000225,000
1000万円20%2,000,000166,667
25%2,500,000208,333
30%3,000,000250,000
1250万円20%2,500,000208,333
25%3,125,000260,417
30%3,750,000312,500
1500万円20%3,000,000250,000
25%3,750,000312,500
30%4,500,000375,000
1750万円20%3,500,000291,667
25%4,375,000364,583
30%5,250,000437,500
2000万円20%4,000,000333,333
25%5,000,000416,667
30%6,000,000500,000

住宅購入後の住宅関連支出は、住宅ローンに加えて、修繕費(マンションは管理費・修繕積立金、一戸建ては定期的メンテナンス費用)、固定資産税・都市計画税などがあります。他方、住宅ローン減税によって、所得税・住民税が減る分は余裕が出ます。

「住宅ローン支払額+修繕費用+固定資産税・都市計画税-住宅ローン減税額」で、どれくらい毎月住宅ローンを支払えるのかを検討します。


みんなはボーナス返済を組み入れているの?

業績悪化によってボーナスが少なくなったり、年棒制へ移行する可能性はあります。ボーナス返済は設定しない方が無難であることは間違いありません。

住宅金融支援機構の「平成22年度上半期フラット35利用者調査報告」によると、ボーナス返済の希望があった割合は、以下の通りです。

全国19.2%、首都圏17.9%、近畿圏10.9%、東海圏31.6%、その他25.6%です。近畿圏の低さと東海圏の高さが目立ちますね。


その他

住宅ローンの金利は、申込み時ではなく、融資実行日の金利が適用されます。未完成のマンションで、完成後が1年後の場合は、1年後の金利が適用されます。土地・建物が分かれて融資が必要な場合は、建物が完成しなければ、融資は実行されないのが基本です。

ただし、金融機関によっては、土地代金、着工金などで分割融資を利用できるケースがあります。この場合は、各時点で融資される分は金利が確定します。

夫婦共働きなら、夫もしくは妻の単独ではなく、2人でローンを組むと、ローン控除による節税が大きくなるケースがあります。

片方のみの名義だと、片方しかローン控除が適用されません。例えば控除額が40万円、所得税・住民税が20万円のケースだと、20万円しか住宅ローン控除を享受できません。こういう場合は、夫婦でローンを組むと、より節税可能となります。

ただし、万が一の離婚の場合は、住宅ローンと不動産をどうするかで喧々諤々となってしまう側面があります。

親から贈与を受ける時は、相続時精算課税制度の活用など、税制優遇を検討しましょう。

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    2014.04.04 Fri l 不動産・REIT l コメント (2) トラックバック (0) l top
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