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日本政府は従業員を解雇しやすく、労働時間を規制せずに残業代をゼロにすることも認める特区(国家戦略特区)を新設すると報道されました。特区内にある開業5年以内の事業所や、外国人労働者が3割以上の事業所を対象とする方向のようですね。「日本のワタミ化」が着々と進行中です。

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日本が黒に染まってゆく

詳細は今後明らかになるでしょうが、5年以内の事業所ということで、既存の企業も5年以内に事業所を設置したら、その事業所が対象になる可能性もありそうです。

もしそうなら、追い出し部屋の事務所を当該特区に設置したら、解雇対象者をその事務所に送り込めばよいだけなので、事実上の解雇自由化になります。

また、残業が多くて多忙な部署の事務所を当該特区に置けば、残業代ゼロで365日働かせ放題になります。事実上のホワイトカラーエグゼンプションの導入と同義です。

そうではなく純粋に5年以内に設立された企業に限定されるとしても、既存の企業が解雇対象者を集めるためのペーパー会社を設立し、そこに転籍させてから解雇すればいいだけとなります。

今後は誰もがいつ解雇されるかもしれず、残業代ゼロで17時間365日働かなければならなくなる可能性が出てきました。一部の慈悲深い寛大な経営者が経営する企業を除いては、勤務時間は果てしなく長くなり、報酬は抑制される方向でしょう。

組織のバックボーンがなくても、自営業者(フリーランス・ノマド含む)としてご飯を食べていけるようにするのが重要になっていきますね。また、できる限り早く早期リタイアできるように、資産を築いて運用のスキルを磨くのがより一層無難になりそうです。

日本は雇用規制が厳しいのか?

「日本は雇用規制が厳しい」と度々述べられていますが、OECDの「Online OECD Employment database」の雇用保護指標を比較すると、日本はOECD諸国の中で下から7番目に雇用規制が緩い国です。厳しい方ではありません。

雇用保護指標

「日本は雇用規制が厳しい」という主張は、正確に言うと「米国等のアングロサクソン諸国と比べると厳しい」が正確です。

ちなみに、イメージ通り、「雇用保護規制が厳しい国ほど非正規雇用比率が高い」という傾向となっています。しかし、日本は雇用保護規制の度合いはやや緩めであるにもかかわらず、非正規雇用の比率は、雇用保護規制の度合いから予想される水準より高めとなっています。

雇用制度はどうするべきか

では雇用規制をどうするべきかですが、やはり既存の日本型雇用の悪しき点を大きく変えていくのが望ましいと思います。

具体的には同一労働同一賃金を原則として、経営状況や業務の繁忙度合い、家庭の状況に応じて、労使双方から勤務時間を柔軟に調整できる制度が望ましいと思います。

正規社員と非正規社員という区分ではなく、フルタイムかパートタイムかの違いで、仕事の内容が同じなら時間当りの報酬は同じという方向です。

オランダでは短時間正社員がフルタイムからパートタイム、あるいはその逆へと自発的に移行することができ、使用者側もそれを受け入れなければいけないという法律があるようです。日本でもそういう制度の導入が望ましいと個人的には思います。

しかし、経団連はそれはやりたくありません。既存の制度を維持しつつ、解雇したい時に解雇でき、残業代をゼロにしたいのが本音であり、現在はそれをそのまま取り入れた雇用規制緩和案が出ています。日本型雇用の悪しき点を残しつつ、人件費だけを極力抑えられる方向の規制緩和となっています。

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    2013.09.22 Sun l 経済・社会・金融動向 l コメント (0) トラックバック (0) l top
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