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日本政府がデフレ脱却したか否かを判断する際は、コアCPI(CPI-生鮮食品)ではなく、コアコアCPI(CPI-食料・エネルギー)が採用される方針が報道されました。この方針には、今後の日本の金融・財政政策に関するインプリケーションがあります。

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エネルギー価格高騰や輸入食品高騰によって、インフレ率が2%に上昇したとしても、全く意味がなく日本経済にとって良いことはないのは明白です。

筋論としてはデフレ脱却にコアコアCPIを利用するのは妥当です。

コアコアCPIを政策論議におけるインフレ率に利用すると、食料品(酒類除く)とエネルギーの変動は影響が出なくなるため、インフレ率の上昇が更に難しくなります。出口は更に遠のきました。

2013年5月のコアCPIは前年同月比±0%となり、2012年10月以来7ヶ月ぶりにマイナスから脱出しました。6月のコアCPIはプラスとなる見込みです。

しかし、プラス寄与は主に電気代、自動車保険料、都市ガス代、食料品、ハンドバックです。自動車保険料の上昇は単なる危険率の悪化(支払いの増加)によるものです。プラス寄与のトップ10のうち、7品目がエネルギー・食料品です。エネルギー・食料品を除くと依然としてマイナスです。

消費税増税を除くと、コアコアCPIが2%だったのは、なんと1993年初頭まで遡らなければなりません。

コアコアCPI
(出典:Wikipedia)

コアコアCPI採用の動きが出るということは、できる限り長く異次元金融緩和(事実上の財政ファイナンス)を行う意向の表れです。最近は、政府首脳、黒田氏、各ブレーンも、「何が何でも2年で達成」という期限には言及しなくなりました。

私は以前に「2年で2%と期限を区切らない方がよかった。なかなかインフレ率が上がらない日本社会の構造から、期限を区切らなかったら、デフレ脱却の大義名分の下で長期に渡って金融緩和が可能になる」と述べました。

コアコアCPI採用は、この方向に進むようなインプリケーションがあります。増税せずに膨張する社会保障費を異次元緩和でファイナンスするというウルトラCですね。

それが可能なのは、インフレ・通貨安が深刻ではなく、むしろそこに持って行きたい状況だからです。また、資本逃避が起きないことが前提です。それが深刻になったら、ブラジルのように不景気の下での金融引き締めに追い込まれる可能性もあります。

もっとも、日本の場合は、財政状態から金融引き締めに転じるのは困難であり、経済が好転しないままにインフレ率が上がったら、インフレ放置しかありません。インフレ業火に焼かれることになるでしょう。

コアコアCPI採用は基本的にはOKだと思います。心配なのは世論の動向です。例えば、コアコアCPIでは1%だが、エネルギーや食品高騰でCPIは4%のような状況になった時です。

「コアコアではインフレではないと言っても、食品やエネルギーはダダ上がりして家計が苦しい、何とかしろ。黒田氏はスーパーで買い物したことがあるのか」という、バーナンキが米国で受けたような批判が強まる可能性があります。

その時は、某層に受けがいい評論家などを上手く使って、金融緩和への世論の好意を維持することが重要ですね。

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    2013.07.15 Mon l 経済・社会・金融動向 l コメント (4) トラックバック (0) l top
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