TOP > ARCHIVE - 2011年01月

■週末定点データ ・日経平均

日付日経225PBR予想PER国債
2003/4/287,6081.29109.090.61%
2007/7/2918,2622.0719.531.95%
2009/3/107,0210.8168.081.30%
2011/1/2810,3601.2116.211.22%

・TOPIX

TOPIXPBR予想PER配当利回りNT倍率TS倍率
919.691.1516.771.94%11.27 0.72

・NYダウ

PER予想EPS-10%予想EPS予想EPS+10%
9.46 8,0798,9779,875
10.96 9,36010,40011,440
12.46 10,64111,82413,006
13.96 11,92213,24714,572
15.46 13,20314,67016,138

・上海総合(中国A株)

PER予想EPS-10%予想EPS予想EPS+10%
9.86 1,8742,0822,291
11.36 2,1592,3992,639
12.86 2,4442,7162,988
14.36 2,7293,0333,336
15.86 3,0153,3503,684
2011.01.31 Mon l マーケット雑感・運用状況 l コメント (7) トラックバック (0) l top
■リアルの会話の中で、「エコノミストやアナリストの株価予測は、間違うことが多くて当てにならない。数年前の記事を見ると、笑いがこみ上げてくる」という話が出てきました。「投資の世界の専門家の見解・コメントについて、どのように考えればよいか」をまとめます。

世の中には、エコノミスト、ファンドマネージャー、経済評論家、FP、経済ジャーナリスト、ファイナンシャルジャーナリストなど(以下、「お金の専門家」)の肩書きを持つ人が大勢います。しかし、資産運用の世界においては、“お金の専門家”の意見をそのまま鵜呑みにすれば上手く行くとは限りませんよね。

その理由は単純です。本当に投資で稼ぐ能力があるのであれば、投資で天文学的な収入を得られるため、そういう人は、そもそも論として前述のような職業についていないためです。

以前にアクティブ投信について述べた のと同じような理由です。身も蓋もない話ですが、本当に投資で稼ぐ能力があるのであれば、年収数億円、少なくても数千万はざらなのに、年収数百万~1千数百万で“お金の専門家”をやるはずがないわけです。

一般向けに露出している“お金の専門家”は、「一般人に儲けさせるのが上手いのではなく、メディアへの露出で儲けるが上手い」のだと思われます。

つまり、テレビ出演、新聞・雑誌執筆、書籍出版、講演などで生計を立てている“お金の専門家”は、投資の世界における芸能人のようなポジションです。

そして、“本当に投資で継続的に儲けられる絶対強者”は、このような投資芸能人的な仕事はしないか、たまに書籍出版やインタビューに応じたりするくらいに止めている人がほとんどです。なぜなら、資産運用関連の芸能活動で期待できる収入は、投資で得られる収入よりはるかに少ないからです。

すなわち、共産主義社会では別として、資本主義社会においては、「本当に投資で継続的に儲けられる人」は、BNF氏のような専業トレーダー、ヘッジファンドのマネージャー、外資系証券のトレーダーになるわけであり、リテール向けアクティブ投信のファンドマネージャーや、エコノミスト、FPなどにはなりません。

「アナリストの株価予想は当たらない」という声をよく聞きますが、そもそも論として「当たる株価予想」を期待するのは過剰期待(無理な期待)である気がします。

2011.01.25 Tue l 資産運用の考え方 l コメント (6) トラックバック (0) l top

■マネックス証券で、人民元建て中国国債(約3年)が販売されるそうです。メジャーな証券会社で取り扱われるのは、おそらく初めて。

人民元建て資産は魅力的ですが、今回の商品の留意点としては、以下3つが挙げられます。

(1)利率が年1.00%

中国の預金基準金利は2.75%なので、預金と比較しても利率が低いです。また、中国のインフレ率は4~5%程度まで上昇しているので、実質マイナス金利となっており、この点では通貨安要因です。

(2)為替差益が得られるかは未知数

人民元が米ドルに対して徐々に切りあがっていく可能性(人民元高の可能性)は高いと思われますが、対円は未知数です。

人民元は米ドルにペッグしており、円が米ドルに対して更に円高になってしまうリスクはあることから、円安・人民元高に必ずなるわけではなく、逆に円高・人民元安になってしまう可能性も残ります。

今回のマネックスの商品では、利金・償還金は円貨での受取なので、人民元で保有し続けるという選択肢はなく、利金・償還金受取時、特に2013年12月の為替レートが重要になってきます。

(3)為替手数料がかかる

今回のマネックスの商品では、利金・償還金受取の際、1中国人民元あたりで、為替手数料が20銭かかるそうです。

また、約定日の14時30分頃の実勢為替レートに為替手数料20銭を加えたレートが適用されるので、購入時も為替手数料が20銭かかります。

人民元レートは、現在約12.536なので、為替手数料が片道約1.6%、往復3.2%かかることになります。人民元中国債は年利1%なので3年間で3%となりますが、為替手数料が片道約1.6%、往復3.2%かかるので、実質的には合計で元本割れ(-0.2%)となります。

2011.01.22 Sat l マネックス債 l コメント (5) トラックバック (0) l top

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2011年以降のスタンス~日本株(1)

2011年以降のスタンス~日本株(2)

2011年以降のスタンス~新興国株式(1)

2011年以降のスタンス~新興国株式(2)

2011年以降のスタンス~先進国(1)

■2010年は、ユーロで始まり、QE2とユーロで終わった1年間でした。

ユーロ圏は、「危機の高まり→救援策の考案→小康状態→危機の高まり」というクライシス・スパイラルに陥りつつあります。ユーロは下落し、PIIGS諸国の株価・国債は下落してCDSは上昇しました。

私自身は、このブログに書いてきたように、5月のギリシャショック後も、株式を処分せずに何度かスポット買いを実施し、現在は含み益が大きく拡大しています。

反省点があるとしたら、-10%くらいかなと考えて、最初のスポット買い出動が早かったことです。実際は日本・先進国(円建てMSCI Kokusai)・新興国(円建てMSCI Emerging)いずれも-20%ほど下落しました。

私は買いが早い傾向がありますので、これは戒めます。

株式を処分しなかった理由は、以下の2つです。

(1)各国の利害関係が衝突して極めて政治的に難しい問題だが、解決不可能な問題ではないと思ったこと

(2)ギリシャは経済統計の粉飾、20数%が公務員であること、アングラマネーの経済規模が大きいこと、脱税が横行していることなどの特殊要因があったこと

では今後はどうか。

結局のところは、PIGSショックの解決策は、債務国(PIGS)のモラルハザードと債権国(ドイツ)の反発を防いで、EU域内での所得移転をいかに実現するかだと言われています。

PIGSの過去が作り出した債務をドイツが肩代わりする代わりに、PIGSは将来の債務拡散を予防するために、財政再建(増税・緊縮財政・公務員の賃金カット)をするしかありません。

問題はそこでドイツとPIGSの熾烈なせめぎ合い(条件交渉)があり、スムーズに問題解決が図れないこと。できる限り自分の負担を減らして、相手に負担を押し付けたいのは、どの国も同じです。

ユーロ問題を日本国内に例えると、ドイツが東京・大阪・愛知などの都市部で、PIGSは夕張などの地方でしょう。日本は政治的に統合されていて一つの国なので、都市部の税金を地方救済にまわすことに、大きな反対は出ていません。

他方、ユーロ圏のように政治的に統合されていない状態だと、所得移転は極めて難しい。では政治的に統合(United States of Europe 化)する方向に向かうかというと、誰も主権を自ら手放さないし、多くの人々も望んでいないと思われるので、それも極めて難しい。

2011.01.19 Wed l 資産運用の考え方 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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2011年以降のスタンス~日本株(1)

2011年以降のスタンス~日本株(2)

2011年以降のスタンス~新興国株式(1)

2011年以降のスタンス~新興国株式(2)

■本日は先進国株式の約50%を占める米国株式について述べます。

米国経済は、雇用環境と住宅市場の低迷、金融機関の不良債権問題の再燃懸念などが、懸念材料として残っています。

雇用はここ2~3ヶ月は+10万人ほどまで回復してきましたが、+20万人まで回復したとしても、失業率が10%弱から6%以下まで下落するには、3~4年といった期間が必要となっています。

住宅着工件数、販売件数は過去最低水準で低迷しています。ネガティブ・エクイティ(住宅価格-ローン残高<0)、過剰在庫の問題から、当面は調整が続くと予想されています。

ただ、債務返済も進んでおり、住宅ローンを低金利に借り替える動きが活発化しています。家計の債務残高はおおむね過去のトレンド線に向けて回帰しつつあり、返済負担は住宅バブル前の水準まで低下しているようです。バランスシート調整は、改善の傾向となっています。

他方、企業の収益は好調な状況となっています。第3四半期の税引き前利益の絶対額は、2006年のピークあたりまで戻ってきています。

米国の企業収益:利益はV字回復

この「雇用回復なき、企業業績回復」から読み取れるのは、米国企業は、バブル崩壊後、わずか2~3年でリストラを基本的には完了したということです。労働分配率はラディカルに低下して、企業収益はほぼ過去ピークに戻り、勤労者一人当たりのGDP成長率は、過去50年間で最高の水準まで上昇しています。

2011年のS&P500の大雑把な株価レンジを、次の4つのEPSと、5つのPERをかけ合わせたマトリックスで抑えておこうと思います。

EPSのcase(1)・・・2010年末の予想利益(EPS)(83.67)

(2)・・・2010年末の予想EPS(83.67)-10%

(3)・・・2011年末の予想EPS(94.79)

(4)・・・2011年末の予想EPS(94.79)-10%

<S&P500>

PERcase(1)(2)(3)(4)
13.371,1191,0071,2671,141
14.371,2021,0821,3621,226
15.371,2861,1571,4571,311
16.371,3701,2331,5521,397
17.371,4531,3081,6471,482

現在の予想通り、順調に増益を果たし、PERが変化しなかったと仮定すると、1457まで上昇します。ただ、楽観的なような気もします。。

09年初頭のボトムからの企業収益のV字回復は、徹底的なコストカットと政府の経済対策によるところが大きいでしょう。利益マージンの拡大を、今後も持続させることができるのかが焦点か。

仮に2011年末の予想-20%まで利益が落ち込んで、PERが変化しなかったとすると、1029まで下落します。ダウンサイドとしては、この辺りまではあり得るか。

ちなみに以下は1995年以降のS&P500のEPSの推移です。

EPS前年比
199537.7018.7%
199640.637.8%
199744.018.3%
199844.270.6%
199951.6816.7%
200056.138.6%
200138.85-30.8%
200246.0418.5%
200354.6918.8%
200467.6823.8%
200576.4513.0%
200687.7214.7%
200782.54-5.9%
200849.51-40.0%
200956.8614.8%
2010(予)83.6747.2%
2011(予)94.7913.3%

※OPERATING EARNINGS PER SHR(ests are bottom up)から計算

The Goal

2011.01.13 Thu l 資産運用の考え方 l コメント (3) トラックバック (0) l top

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2011年以降のスタンス~日本株(1)

2011年以降のスタンス~日本株(2)

2011年以降のスタンス~新興国株式(1)

■2010年は、ブラジル、インド、中国などの多くの新興国で、インフレ懸念などから利上げが行われ、金融緩和から金融引締めへシフトしました。この金融引締めを材料にして、中国など新興国の一角では株価が派手に下落しました。

他方、日米欧などの先進国では、未曾有の金融緩和・信用緩和が続いています。新興国と先進国で金融政策が著しいコントラストが見られます。

では、金融引締めによる景気や株価への悪影響について、どう考えるべきか。

一般的には、金融引き締め(政策金利上昇等)は株価に悪影響と言われています。

しかし、景気拡大局面の初期の利上げは、利上げによる悪影響を景気拡大による利益上昇が吸収し、金利上昇にもかかわらず、株価が上昇することもよくあります。

他方、景気拡大終盤期、経済が伸びきった時の利上げは、株価下落要因になることが多い。

概ね景気循環と株価のサイクルは一致しますが、この点からすると、景気サイクルにおける「最初の利上げ」は問題なく、「最後の利上げ」は売り材料になります。

例えば、2003~2007年のサイクルにおいては、中国の最初の利上げは2004年、最後の利上げは2007年末でした。2004年(最初の利上げ)は買いが正解であり、2007年(最後の利上げ)は売りが正解でした。

逆に金融緩和(政策金利の下落等)は、一般的には株価に好影響と言われています。

しかし、景気後退局面の初期の利下げにおいては、利下げによる好影響よりも、景気後退による利益減少の方が影響が大きくて、利下げにもかかわらず、株価が下落することは多いです。

他方、景気後退の終盤、経済が縮みきった時の利下げは、株価上昇要因になることが多い印象があります。

景気サイクルにおける「最初の利下げ」は好影響が少なく、「最後の利下げ」は買い材料になります。

以上をまとめると、金融引締めサイクルの初期(前回は2004年~2005年)において、利上げを原因とした株価下落があれば、押し目買いのチャンスであり、金融緩和サイクルの初期(前回は2007年12月~2008年5月)において、利下げを原因とした株価上昇があれば、戻り売りのチャンスとなります。

理想を言えば、“最後の利下げ”(前回は2003年)で買い“最後の利上げ”(前回は2007年)で売るのがベストです。もちろんそれは非常に難しいわけですが。。

今回のサイクルでは、「最後の利下げ」は2008年12月でした。次の「最後の利上げ」はいつか。今後、サイクルの終焉時期(最後の利上げ)について、警戒が必要になってくる時期が訪れるでしょう。

ただ、まだその時期ではない気がしています。

各社のエコノミストの意見では、政策金利が2007~2008年初頭のピークの時期まで上昇するのは、まだ時間がかかると言われています。

また、金融政策の効果が、経済に波及するには時間がかかるため、新興国の利上げが即座に景気に影響してくるわけではありません。

2011.01.08 Sat l 資産運用の考え方 l コメント (0) トラックバック (0) l top

※前回までのエントリー

2011年以降のスタンス~日本株(1)

2011年以降のスタンス~日本株(2)

本日は新興国株式の今後のスタンスについて述べます。基本的には、昨年10月のエントリーと同じですが、今日は違った視点について述べます。

最も単純化すると、「株価=収益(EPS)×将来の見通し(PER)」ですが、新興国は、マーケット全体(インデックス)としては、経済成長とともに収益(EPS)が拡大していくことが見込まれるのが、非常に魅力的です。

将来の見通しが過度に楽観的・過大評価だとリスキーですが、某証券会社の予想PER(1/4時点)では、以下の通りとなっており、問題はありません。(もちろん、景気後退などでEPSが減少するリスクはあります。)

☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*

香港ハンセン指数 12.70

ハンセン中国企業株指数(H株) 11.04

中国上海総合指数 15.95

韓国総合株価指数 10.69

インドネシア ジャカルタ総合指数 14.90

インド ムンバイSENSEX30 19.48

ブラジル ボベスパ 13.06

ロシアRTS 8.58

南アフリカ全株 12.46

☆*゚ ゜゚*☆*゚ ゜゚*

2011.01.05 Wed l 資産運用の考え方 l コメント (0) トラックバック (0) l top